2時間で「あきらめ」

極寒期にはどれだけ気配がありそうな日でも釣れない。たとえば日中15℃を記録する日があったとしても、海の水温はほとんど上昇しない。そして回遊魚であるアジは一度抜けたら入らない。メバルも深いレンジに沈んでしまい、活性が低くなるので食わない。

日中に、「もしかしてこの気候なら」とぬか喜びしてはしゃぐと、夜釣りに出かけても、強烈なノーフィッシュの洗礼に遭う。言い過ぎかもしれないが、私の経験としては、これは断言できるものだ。1月~4月の海のオカッパリは、「あきらめ」も肝心である。

シーサイドコスモでのメバリング釣行で15cmチビメバル1尾と苦戦【大阪】メバル、ありがとう(提供:TSURINEWSライター井上海生)

ただ、最後の最後といえるチャンスで、メバルをなんとか1尾モノにできたのは幸いだった。ボウズで厳冬期に突入なんてことになると、夜ごと深い溜息が出る。ちゃんと釣れてくれてありがとう、ともう一枚同じメバルの写真を載せておこう。

ただ、夜光虫さえいなければまだどうにかなかったかな、と未練は正直残る……。

ところでこの日はシーサイドコスモのエスカレーターの横で、工事が行われていた。何かぶっ潰すような、解体的な工事。

シーサイドコスモでのメバリング釣行で15cmチビメバル1尾と苦戦【大阪】シーサイドコスモ、工事中(提供:TSURINEWSライター井上海生)

シーサイドコスモは、ウォーキングやジョギングや子どもたちの集まりや、ただ海を眺めたい人が集まる場所でもある景観スポットなので、時々こうした美観と安全を守るための工事が行われている。ただの釣り場ではないのだ。釣り人のマナーを弁えぬ行動により、まさか今も限られた釣り場が失われてしまうことは避けたい。

<井上海生/TSURINEWSライター>