英2部チャンピンシップの第29節が日本時間1月31日に行われ、MF坂元達裕が所属するコベントリー・シティはホームでブリストル・シティと対戦。2-2のドローに終わった。
コベントリーはカップ戦を含めると直近の公式戦11試合で負けなしの9勝2分と好調な成績を収めている。リーグ戦10試合連続で先発起用されている坂元は、右サイドにおいて絶対的な信頼を勝ち取りチームをプレミアリーグ(英1部)昇格プレーオフ圏の6位にまで浮上させる主力選手となっている。
坂元はこの試合でも右サイドハーフで先発出場。12位のブリストルを相手に拮抗したゲーム展開が続くが、27分に左サイドからクロスのこぼれ球を坂元が巧みなタッチでトラップするとゴール左隅に流し込みコベントリーが先制。坂元にとって今季7ゴール目となった。
しかし、前半アディショナルタイムに同点に追いつかれると、83分には逆転弾を決められてしまう。86分にすぐさまコベントリーのエリス・シムズが同点弾を叩き込み2-2。試合終了間際、ゴール前でフリーになった坂元が追加点を期待させる強烈なシュートを放つもボールは枠の外に消えた。そのまま試合は終了し、コベントリーは暫定6位を維持。坂元はフル出場となった。
試合後、坂元は記者へのインタビューに応じ「チームとして後手に回ってしまうところが多かった。1点を決めたところで前半を終えられていたらよかったですが、終了間際に同点にされてしまったのが試合を難しくしてしまいましたね」と悔しさを滲ませた。
今シーズン7ゴール目をマークしたことについて「(今季6ゴール2アシストで)ゴールも取れていてチャンスも作れている自信がここ数ヶ月あるので、自分がボールを持ったらまずゴールを見ようと思っています。トラップは自分が得意にしている部分。自分にボールが転がってくると思ったのでしっかり相手の動きを見ながらタッチして、タイミングを外してシュートを打てた」と振り返った。
2023年11月時点で20位にまで低迷していたコベントリーだが、フォーメーションを4バックに変更し、坂元を右サイドハーフや右ウィングで起用したことで成績が劇的に改善。強みが最大限に引き出され、坂元の魅力が一気に爆発するきっかけとなった。
念願のプレミア昇格に近づくだけでなく、チャンピオンシップにおける日本人初の2桁ゴールにも期待がかかる。試合後のインタビューでも、結果を出していることで周囲との連携が向上し「すごく楽しくプレーできている」と目を細めた坂元だが、自身のゴールより「今日勝てなかったのは全員の責任。勝ちきれないところが大きな課題」とコメントしたところに、主力選手としての自覚が芽生え始めているのを感じた。2023/24シーズン後半も坂元の成長から目が離せない。