太陽光発電の発電量は、日照時間と日射量に大きく左右される。世界で最も日照時間が長い国の1つが南アフリカだ。日照時間は年間2,500時間超を誇る。日射量も豊富で、日本の農林水産省によると2024年1月の日射量は約321W/m2とのことだ。太陽光発電に理想的な地域として知られる同国では近年数多くの太陽光発電事業が進んでいるが、とりわけ英国発のスタートアップSun Exchange社のプラットフォームが興味深い。

Sun Exchange公式サイトより引用

Sun Exchange公式サイトより引用
発電量に応じて運用利益の一部がユーザーに還元される仕組みになっていて、ユーザーはいつでもウォレットからBitCoinで出金可能だ。パネル単位ではなくセル単位で出資が可能なため、比較的安価にプロジェクトに参加できることが魅力となっている。
日照時間の短い英国出身CEO、南アに移住して起業
設立者のAbe Cambridge氏はもともと、英国で太陽光パネル会社を設立・運営に携わっていた人物。事業の一環として南アフリカを訪問したことがSun Exchange設立のきっかけになったという。イギリスと違って(イギリスの年間日照時間は約1500時間、冬場は1日2時間を切ることも)日光がふんだんに降り注ぐ気候でありながら、建物の屋根にソーラーパネルがないことに衝撃を受けたのだ。

Sun Exchange公式サイトより引用
Sun Exchangeの強みは、Bitcoinが使える点にもある。Bitcoinなら、国を問わず南アフリカへの送金・出金が容易となり、グローバルに出資者を募れるからだ。遠隔地であっても気軽に参加できることから、出資者は180ヵ国から集まっているという。