国立競技場 写真:Getty Images

 明治安田Jリーグは1月23日、2024シーズンのリーグ戦の日程を発表。うちJ1リーグ、J2リーグの計13試合が国立競技場で開催されることが判明した。国立開催の試合は「THE国立DAY」という名称を定めることも合わせて伝えられたが、ファン・サポーターからは批判の声が多く挙がっている。

 2024シーズンは、2月23日にJ1リーグ、24日にJ2リーグとJ3リーグが開幕する。25日には、J1第1節東京ヴェルディ対横浜F・マリノスの試合が国立競技場で行われる予定。J1ではこの他に、11月9日に行われる町田ゼルビア対FC東京などを含む12試合が国立開催となる。またJ2では、9月28日に行われる第33節清水エスパルス対横浜FCの1試合が国立で行われ、シーズン計13試合が「THE国立DAY」となることが決定した。

 Jリーグは「THE国立DAY」の開催に際し、同企画実施の背景や狙いを下記のように説明している。(一部省略)

 「Jリーグは、2024シーズンより明治安田Jリーグの国立競技場で開催される試合を『THE国立DAY(ザ こくりつデー)』と呼称し、国立開催を通じたJリーグ体験を広く訴求してまいります。出身地や居住地を問わず、より多くの方にJリーグの生のプレーやスタジアム観戦体験をお楽しみいただきたいとの考えから実施するものです」

 「2023シーズンは国立競技場開催のリーグ戦8試合で計41万2千人のお客様に来場いただき、その中には新規のお客様や、久しぶりにJリーグを観戦される方が数多く存在し、各クラブのホームスタジアム開催の来場にも一定数繋がっています。特に、国立競技場での開催試合で新規来場いただいたお客様は、その後、約3割程度が再来場していることが分かっています。こうしたことを受け、Jリーグとしてはアクセスしやすく利便性の高い国立競技場の特性を活かして、より多くの方々に来場しやすい機会を提供していきたいと考えています。数々のドラマが生まれた聖地、国立で、より多くの人々に、熱いプレーや、愛のある応援、我が街の勇姿、Jリーグの魅力を感じてもらいたいとの想いから決定しました」

 しかし、この企画に対し、ファン・サポーターからは「国立で開催するメリットがない」「陸上競技場で臨場感欠ける」「芝生の状態が良くない」「スタンド狭い」といった批判的な声が多数挙がっている。国立はJR千駄ヶ谷駅や都営地下鉄国立競技場駅などの複数の駅から徒歩圏内とアクセスは抜群に良い。しかし、サッカー専用スタジアムではないことや観客席の通路の狭さ、芝の状態が悪化していることから、ネガティブな考えを持つ人も多いようだ。その他にも「地域密着」という、Jリーグの理念に反するという指摘も挙がっている。

 1993年5月15日の開幕カードの再現となった東京ヴェルディ対横浜F・マリノスなど、多くの試合が開催される2024シーズン。国立開催の試合に注目が集まる。