カルロス・ザーゴ監督 写真:Getty Images

 かつて鹿島アントラーズを率いていたアントニオ・カルロス・ザーゴ氏は、昨年11月からボリビア代表を指揮。今月23日に行われたパリ五輪南米予選ブラジル戦で、審判に対する暴挙で退場処分となったことにより注目を浴びている。

 昨年10月31日にボリビア代表監督に就任したザーゴ氏は、北中米W杯南米予選を戦うA代表と兼任でU23チームを指揮。そのU23ボリビア代表は今月20日開幕のパリ五輪南米予選グループAでベネズエラ、ブラジル、コロンビア、エクアドルと同居。初戦のベネズエラ戦で3-3と引き分けた後、第2節でFWエンドリッキ擁するブラジルと相対した。

 この一戦は、前半4分にエンドリッキのゴールでブラジルが先制。ボリビアはポゼッションを握りながらも最後までゴールを奪えず。3度のピンチをGKマウリシオ・アドルノのセーブで凌いだが、0-1で敗れた。

 格上相手に選手たちが奮闘した一方、ザーゴ監督は87分に第4審に対してペットボトルに入っていた水をかけると、主審からレッドカードを提示されて退席処分に。ペルー紙『depor』は「主審の判定に対する彼の我慢は限界に達していた。(第4審に水をかける前から)主審の判定に絶えず抗議していた」と同監督が暴挙に及ぶまでの過程を伝えている。

 またザーゴ監督は試合後にX(旧ツイッター)を更新。ブラジル戦で指揮を執る自身の姿をアップすると、「昨日の試合について言いたいことは一言だけ。“誇り”、この気持ちを私に与えてくれてありがとう」と選手たちに感謝の思いを伝えたが、自身の退席処分には言及しなかった。

 なお10か国が参加しているパリ五輪南米予選は、グループA、Bの上位2チームが決勝トーナメントへ進出。決勝トーナメント初戦(準決勝)を勝ち上がった2チームに対して本大会出場権が与えられる。ボリビアは2試合を終えて1分1敗と白星がないだけに、次節のエクアドル戦では勝ち点3の獲得が求められる。