日本代表MF佐野海舟(鹿島アントラーズ)は、AFCアジアカップ・グループステージ第3節インドネシア戦でのスタメン出場が予想される中、FW大迫勇也(ヴィッセル神戸)の古巣であるブンデスリーガ(ドイツ1部)ベルダー・ブレーメン移籍が破談に終わった可能性が現地で報じられている。
佐野はFC町田ゼルビア在籍時の2022シーズンに、90分平均のボール奪取回数でJ2リーグトップの20回をマークするなど、中盤での守備力をいかんなく発揮。同シーズン終了後にMF三竿健斗の後釜として鹿島へ完全移籍すると、2023シーズンはJ1リーグ初挑戦にもかかわらず23試合でスタメン出場。年代別代表選出歴はなかったが、昨年11月の北中米W杯アジア次予選のミャンマー戦でA代表デビュー。今年1月1日の国際親善試合タイ戦でフル出場し、アジアカップの代表メンバーに選出された。
成長著しい佐野の去就を巡っては、一部でブレーメンからのオファーが報じられるなど、欧州移籍の可能性が浮上。アジアカップを戦う中、本人の決断に注目が集まっていた。
しかし英メディア『90min』ドイツ版は22日、ブレーメンの補強を特集。「ニコライ・ラップがカールスルーエSCへ移籍することになった。ミッドフィルダーの獲得については、事態が急速に動く可能性がある」としつつも、「佐野を獲得する可能性が報じられていたが、オファーの金額が鹿島にとって低すぎた」とリポート。提示額が低いことを理由に、鹿島がオファーを却下した可能性があるとのことだ。
ブレーメンは過去にブンデスリーガを4度、DFBポカール(ドイツ国内カップ戦)を6度制した古豪。大迫在籍時の2020/21シーズンにリーグ17位と2部降格も、わずか1年で1部復帰。今季はここまで18試合を戦って5勝5分8敗。2部自動降格圏の17位ケルンから勝ち点9差の13位に沈んでいる。