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訪日韓国人の特徴は?
訪日韓国人の回復は大都市圏から、新規客にも期待
訪日韓国人の特徴は?
そんな訪日韓国人は、コロナ前の2019年まではどういった特徴をみせていたのでしょうか。データで見ていきましょう。
まずは訪日客数をみていきます。2019年には、日韓関係の悪化により訪日客数は大幅に減少しましたが、2018年には過去最多となる約750万人が訪日していました。これは全国籍の総計の約25%にあたる人数です。訪日韓国人は、日本のインバウンドの「お得意様」であるといえます。

訪日韓国人の最大の特徴といえるのは、男女ともに若年層が多いということです。

そのため、訪日旅行をする際の情報収集で利用する媒体としても、SNSや個人のブログなどがよく利用される傾向にあります。訪日韓国人に向けたプロモーションを打つ際には、この年齢構成と、SNS等の影響力の強さを念頭に置いておく必要があります。
訪問地域の特徴としては、東京都市圏よりも九州、特に福岡の訪問率が高いことが特徴です。

地理的・時間的な近さから、日帰りで行けるほどの手軽な観光地として、福岡や大分が親しまれているということです。
訪日韓国人の回復は大都市圏から、新規客にも期待
最後に、今後日本を訪れる訪日韓国人が、どんな傾向を示すか予測していきます。
まず一つ目は、大都市圏への訪問の集中です。
韓国人の訪日意欲が急速に高まっている一方で、両国を結ぶ航空便はまだ完全には回復していないのが現状です。特に韓国の主要空港と、日本の地方空港とを結ぶ路線で回復が遅れています。
そのため、今後数か月の間は、日本の主要空港の周辺に訪日韓国人の訪問が集中すると予測されています。地方部の観光地としては、航空便の回復を待つか、都市部から地方部への誘客を強化することが必要になると考えられます。
もう一つは、新規の訪日客の増加にも期待できるということです。
コロナ禍で両国の物理的な往来がストップしていた時期にも、互いのコンテンツは両国でますます高い人気を集めていました。日本において韓国のエンタメが人気であるのと同じように、韓国では日本のグルメ、エンタメ、アニメといったコンテンツが、特に若年層の間では絶大な人気を誇っています。
この3年間でそうしたコンテンツに触れてきた若年層が、ついに訪日旅行が再開した今、初めて日本を訪れる可能性は高まっています。訪日韓国人は、もともとリピーター率が高いのが特徴ですが、新規の訪日客の獲得にも期待がかかります。