元U20ブラジル代表FWリンコンは、ヴィッセル神戸退団で合意に達した模様。川崎フロンターレを2023シーズン限りで退団したFWレアンドロ・ダミアンとともに、ブラジル1部ECバイーア移籍の可能性が浮上しているという。
リンコンの去就を巡っては、ブラジルの移籍市場に詳しいヴェネ・カサグランデ氏が今月16日に「リンコンは友好的に契約を解除することで神戸と合意に達した。ブラジルサッカー界に復帰する」とリポート。以前、両者の契約内容について「年俸80万ドル(約8300万円)による3年契約、2年間の契約期間延長オプション付き」と報じられていただけに、神戸が2年間の契約期間延長オプションを行使しなかった可能性があるという。
神戸退団が決定的とみられる中、ブラジルメディア『Futebol Bahiano』は22日に「バイーアがリンコンにオファー」と報道。バイーアは2022年12月、鹿島アントラーズを契約解除により退団したFWエヴェラウドを獲得。エヴェラウドは昨年、ブラジル1部リーグ戦25試合のスタメン出場で9ゴール1アシストと結果を残したが、『Futebol Bahiano』は「彼は周囲の期待に応えるだけのパフォーマンスを発揮できず、ファン・サポーターからの批判に苦しんでいた」と綴るなど、センターフォワードを補強ポイントに挙げている。
バイーアは横浜F・マリノスと同じく、シティ・フットボール・グループの傘下。2023シーズンのブラジル1部リーグでは残留争いに巻き込まれたものの、2部自動降格圏の17位サントスから勝ち点1差の16位とかろうじて残留している。またバイーアの補強について、ブラジルメディア『Portal Da Torcida』は今月20日、エヴェラウドの競争相手が必要と見解を示した上で「ダミアンの獲得を検討している」と伝えていた。
なおリンコンは2021年1月にブラジル1部CRフラメンゴから神戸へ完全移籍も、来日1年目から負傷離脱もあり出場機会が限定。2022シーズンもJ1リーグで8試合の出場にとどまると、同年8月にブラジル1部クルゼイロへレンタル移籍。しかしクルゼイロでも出場機会に恵まれず、昨年2月に神戸へ復帰。2023シーズンのリーグ戦で5試合の出場に終わるなど、総額300万ドル(当時約3億3000万円)とみられる移籍金(ボーナス込み)に見合うだけの結果は残せなかった。