日本代表は今月19日開催のAFCアジアカップ・グループステージ第2節でイラク代表に1-2と敗北。日本代表OBの槙野智章氏がMF久保建英(レアル・ソシエダ)、MF南野拓実(ASモナコ)、FW伊東純也(スタッド・ランス)の起用法に疑問を投げかけるとともに、DF伊藤洋輝(VfBシュツットガルト)への影響に言及した。
森保一監督はイラク戦で、久保をトップ下、南野を本職ではない左サイドに配置。伊東を本職の右サイドでスタメン起用したが、イラクのスペースを与えない守備もあり、前半から攻撃面で噛み合わず。南野が中央寄りのポジションをとることにより、久保が右サイド寄りに流れるなど、全体のバランスが悪く、攻撃時に使えるスペースが狭まった。
この起用法について、解説者の槙野氏は21日夜放送の『ABEMAスポーツタイム』出演時に「結果論かもしれないけど、最初の立ち位置のところで不安が的中した」と切り出すと、「南野の特徴が活かせるポジションではなかった。攻守における南野のストロングポイントが出せるのはトップ下だと思う。南野をトップ下、伊東を左サイド、久保を右サイドと、3人の配置を変えた方が良かった」とコメント。
「前半、南野が左サイドで起用されていたことにより、伊藤の負担が相当大きかった。南野が内側を通り過ぎていたので、左サイドをすべて伊藤が担っていた。攻守でアップダウンする回数がかなり多かったと思う」と、南野の左サイド起用による弊害も指摘している。
また槙野氏は「2022年のカタールW杯で南野が左サイドでポジションを取った時、うまく回らなかったというのはあったので、そういう失敗からまた戻ってきたという点が不安だったのかなと」と、過去の失敗に言及。「森保監督の配置が、選手と見ている人たちのところでチグハクしていたと思う」と、日本代表指揮官の起用法に疑問を投げかけた。
なお伊藤はイラク戦で攻撃時に効果的なプレーが少なかったが、X(旧ツイッター)上では「伊藤洋輝はサイド張ってクロスさせるような選手じゃない」「伊藤の本職はセンターバックだけど…」などと、森保監督の起用法に対する疑問が噴出。同選手への批判が熱を帯びる中、「代表戦しか見てない人たちに伊藤洋輝叩かれるの悔しい」「プレー見ていて可哀想に思える」と、擁護の意見も多くあった。