日本代表FW中村敬斗(スタッド・ランス)は、今月14日開催のAFCアジアカップ・グループステージ第1節ベトナム戦で決勝ゴールをマーク。19日に行われるイラク戦での活躍も期待される中、代表に招集されるための条件を語るとともに、FW伊東純也(スタッド・ランス)の存在にも言及している。
中村はカタールW杯出場こそ逃したものの、昨年3月の国際親善試合ウルグアイ戦でA代表デビュー。オーストリア1部LASKリンツで結果を残し、昨年8月にランスへ完全移籍すると、その後もコンスタントに代表入り。負傷の影響で北中米W杯アジア2次予選2試合を欠場したが、今年1月1日の国際親善試合タイ戦で1ゴールをマークしていた。
そしてベトナム戦ではMF三笘薫(ブライトン)のコンディション不良もあり、左サイドハーフでスタメン出場。2-2で迎えた前半アディショナルタイムに、左斜め45度の位置からのシュートをゴールマウス右隅に突き刺すなど、森保ジャパンの勝利に大きく貢献した。
そんな中村はベトナム戦後、インドメディア『Khel Now』のインタビューに対応。アジアの有望な若手選手が欧州でプレーすることの重要性を問われると、「今は多くの日本人選手が(自分自身のキャリアを)成功させるために、欧州でプレーしたいと思っています」と、日本人選手の上昇志向に言及。
「欧州で良いプレーをしていたら、代表にも呼ばれます。もちろん選ぶのはサッカー協会の人たちですけどね。ただそれでも(日本代表に)選ばれる可能性は高くなります。日本で活躍していても可能性はありますが、欧州で活躍する方が可能性は高いですね」と、代表入りの基準について持論を述べた上で「いつでも代表の活動に参加することは嬉しいですよ。特にスタッド・ランスでチームメイトの伊東純也とともに、代表に入ることができるのが良いですね」とコメントを残した。
日本人選手の相次ぐ欧州移籍にくわえて、MF遠藤航(リバプール)をはじめ欧州主要リーグで活躍する日本人選手の増加により、代表の枠を巡る競争はし烈を極めている。今回のアジアカップでは、ラツィオでスタメンでの出場機会を得られていないMF鎌田大地、今季スコットランド1部リーグで8ゴールと昨季ほどの結果を残せていないFW古橋亨梧が落選。そしてタイ戦で先制ゴールを挙げるなど、これまで中盤のレギュラーとして活躍していたMF田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)のメンバー漏れは、多くのファン・サポーターに衝撃を与えている。
代表チームでコンスタントにプレーするためにも、欧州移籍を勧めている中村。FW細谷真大(柏レイソル)やDF毎熊晟矢(セレッソ大阪)、MF佐野海舟(鹿島アントラーズ)ら今回招集された国内組にむけてのメッセージかもしれない。