フェイエノールト所属の日本代表FW上田綺世は、AFCアジアカップ参戦のためチームを一時離脱。オランダ1部リーグにおけるフェイエノールトの成績が芳しくないこともあり、現地では上田の獲得に対する疑問の声が沸き起こっている。
鹿島アントラーズ、ベルギー1部サークル・ブルッヘで絶対的ストライカーとして活躍した上田は、昨年夏にフェイエノールトへ完全移籍。1000万ユーロ(当時約15億円)というクラブ史上最高額の移籍金で注目を浴びていたが、メキシコ代表FWサンティアゴ・ヒメネスの控えに。オランダ1部リーグでのスタメン出場がなく、1ゴールと限られた出場時間の中で結果を残せていない。
またフェイエノールトは昨年12月3日、PSVアイントホーフェンとの直接対決で敗れて首位の座を明け渡すと、今月14日に行われたリーグ戦再開初戦ではFW小川航基擁するNECナインメン相手に2-2と引き分け。首位PSVとの勝ち点差が12にまで広がったほか、3位トゥウェンテとの勝ち点差が2に縮まっている。
かつてアヤックスやPSVなどでプレーしていたケネス・ペレス氏は、アジアカップ参戦による上田の不在に言及。オランダのポッドキャスト番組『voetbalpraat』に出演した際、日本代表FWの獲得について以下のようなコメントを残している。
「大金を払って控えのストライカーを獲得したけど、(アジアカップ参戦により)1月に1か月間離脱することが事前に分かっているとしたら、上田獲得が非常に賢い選択だったのかどうかは分からない。いずれにせよ、控えのストライカーに1000万ユーロも費やす必要はない。もしこの状況でフェイエノールトがリーグ2位から転落することになれば誤算だ」
またペレス氏は、ヒメネスと上田に共通する問題点を指摘。「ヨーロッパ出身ではないストライカーが2人いる場合、常に時差ボケと長距離移動の問題に対処しなければならない。もしレギュラー(ヒメネス)が負傷して控え(上田)を起用したいと思っても不可能だ。ヨーロッパ出身ではないストライカーが2人いるという状況は本当に奇妙だ」と、フェイエノールトのチーム編成にも厳しい目を向けた。