日本代表は今月14日に行われたAFCアジアカップ・グループステージ第1節ベトナム戦で勝利も、GK鈴木彩艶(シント=トロイデンVV)のミスがクローズアップされた。GK前川黛也(ヴィッセル神戸)、GK野澤大志ブランドン(FC東京)とGK陣の「経験不足」が指摘されているだけに、海外では昨年10月の時点でMLS(アメリカ・メジャーリーグサッカー)バンクーバー・ホワイトキャップス所属GK高丘陽平の招集を推す声も挙がっていた。
ベトナム戦ではMF南野拓実(ASモナコ)のゴールで先制したものの、前半のうちにセットプレーから2失点。特に2失点目はヘディングシュートに対する鈴木の処理が甘かったとして、X(旧ツイッター)で「全体的にポジショニングが悪い」「国際経験が足りない」となどと厳しい声が飛んでいた。
また韓国メディア『Xスポーツ』は鈴木のミスを着目すると、「日本代表の最大の弱点はゴールキーパーだ」と指摘。「前川、野澤も含めて国際Aマッチでの経験が乏しく、ファーストチョイスの鈴木がベトナム戦で不安材料を露呈。2失点ともに経験不足によるミスが原因だった」と綴っている。
カタールW杯以降の森保ジャパンにおけるGK陣の不安材料は、昨年10月の時点で海外メディアから指摘されていた。韓国『MKスポーツ』は「日本代表は2大会続けてW杯ベスト16入りを果たし、FIFAランクも19位まで上昇した。しかし直前1年間で招集されたGKは8人だ。GKのレベルは相対的に低い」とした上で、高丘のクリーンシート達成率やPKストップ率などが2023シーズンのMLSトップクラスであることを紹介。「高丘が代表に招集され、レギュラーを勝ち取るか関心が集まる」と、元横浜F・マリノス所属GKに期待を寄せていた。
高丘は横浜FM在籍時、2022シーズンのJ1リーグ全試合に出場するなど、J1優勝の立役者に。昨年2月にバンクーバーへ完全移籍すると、海外挑戦1年目からレギュラーに定着。リーグ戦33試合でスタメン出場し、8度のクリーンシート達成と、一定の結果を残してチームをプレーオフ進出へと導いていた。
GK権田修一(清水エスパルス)、GKシュミット・ダニエル(STVV)などカタールW杯出場組が不在である森保ジャパンのゴールキーパー陣。鈴木らには「経験不足」というレッテルを剥がすだけの結果が求められる。