(本記事は、土井 英司氏の著書『お金持ち入門 資産1億円を築く教科書』実業之日本社の中から一部を抜粋・編集しています)
知っている人だけがトクをする保険の裏ワザ
● 保険代理店を介在させるメリット
あなたが保険に加入する際、保険代理店に相談するのも1つの手です。
いまはゆるやかになってきている部分もありますが、私(長谷川)が見る限り、医師の診断書に疑問をはさみ、なかなか素直に保険料を支払おうとしない会社もありました。
これに対して、保険に加入しているほうは、その分野のアマチュアで、保険会社からお金を引き出すだけの知識も技術もありません。だからこそ、そこに保険代理店を介在させる意味が生まれてきます。
● 保険でも「あいみつ」をとろう
代理店を入れる際にアドバイスしたい点があります。日本には「相見積もり」、いわゆる「あいみつ」という習慣がありますが、保険に関してだけはなぜか「あいみつ」を取る人が少ないのです。
死亡保障が5,000万円の定期保険に40歳で加入する場合、どこの保険会社も保険料が同じだと考えていませんか。実は、毎月の保険料の高いところと低いところを比べると実に2.5倍の差があるのです。
また、生命保険会社によって得手不得手の分野もあります。
そうしたことも念頭に置きながら、まずは自分が入りたい種類の商品について複数の保険会社から「あいみつ」を取ってみましょう。
「人生2番目に高い買い物」をしているのだということをくれぐれも忘れないようにしてください。
(中略)
● 個人事業主なら絶対おトクな「小規模企業共済」
最後に、保険の裏ワザとして強くおすすめしたいのが「小規模企業共済」への加入です。
この共済は小規模事業者の退職金のために国が作った制度です。
個人事業主もしくは経営者であることが加入の条件ですが、大変におトクな制度といえます。
月の掛け金は最低5,000円からで最大7万円です。年額84万円が全額所得控除の対象となるというメリットがあります。お金をあたかも貯金のごとく支払った上に、税金では損金扱いできるようなものです。しかも、掛け金は積み立てた額に1%台の利息が乗って共済金として戻ってきます。夫婦ならば、年間168万円まで掛け金を支払うことが可能です。
● 税制面での優遇も!
小規模企業共済は将来、退職金として受け取るときのメリットがきわめて大きいものです。
日本の所得税法はその源泉に応じて所得を10種類に分類します。事業で稼ぐのが事業所得。給与で稼ぐのが給与所得。不動産賃貸で得られるのは不動産所得。売買に伴うものは譲渡所得。利子は利子所得といった具合です。この共済への加入者がもらう退職金は退職所得。
実は10種類のうち、税制面でもっとも優遇されているのがこの退職所得なのです。
大まかにいうと年間40万円までは経費扱い。「40万円×勤続年数」が経費になります。
20年勤めれば800万円。
800万円までは退職金を受け取っても一切、税金がかからないというわけです。
家族経営で本人と配偶者に給料を払っているようなケースでは、2人分が使えます。2人とも勤続20年ならば、1,600万円が経費として認められます。
文・土井英司/提供元・YANUSY
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