エジプト政府は、「エジプト・ビジョン2030」の目標達成に向けた持続可能な社会発展と経済成長を支える基盤の一つとして、テクノロジー分野に注力している。電子決済などを推進しデジタル社会を実現することにより、国民があらゆる場所からさまざまな手段で電子サービスを容易に受けられるようなサービスの開発・普及を目指している。
そんなエジプトのDX化を後押ししている企業が、2008年に設立されたエジプト企業のFawryだ。創業以来、オンラインショッピングやキャッシュレス決済に対応する多様なデジタル決済サービスを拡充してきた。
同社は中小企業向けデジタル貸付、食品配達アプリへの出資、ソーシャルeコマースプラットフォームへの投資など、革新的なビジネスモデルを展開。特にコロナ禍では消費者需要の変化を捉え、多くの人が電子決済サービスに切り替えたことも追い風となり、エジプト初のユニコーン企業として地位を築き上げた。
消費者向けのデジタル決済アプリ「Myfawry」

Fawry 公式サイトより引用
同社の消費者向けサービスとしては、デジタル決済アプリ「Myfawry」、プリペイドカード「Yellowcard」などがあげられる。

Fawry 公式サイトより引用
Myfawryでは、無料プリペイドカードのYellowcardを利用可能。必要な特定の金額をYellowcardにチャージしたり、月次制限を設定して予算を管理したりできる。
企業向けのデジタル注文・商取引ソリューションも提供
またFawryの企業向けサービスは、デジタル注文マーケットプレイス「Fawry FMCG」や、デジタル商取引ソリューション「Fawry Accept」などがあげられる。

Fawry 公式サイトより引用

Fawry 公式サイトより引用
売り手はPOS、モバイルによる支払い、配達時のオンライン支払い、チェックアウト時の支払い、リンクによる支払い、定期支払いなどビジネスに適した決済方法で買い手にリーチできる。
ダッシュボードを使用すれば、すべてのビジネス活動をリアルタイムで監視することが可能。最先端の分析で、顧客の好みに関する洞察を得られ、マーケティングへの活用が期待できる。