川崎フロンターレの下部組織は、AFCアジアカップの日本代表MF三笘薫(ブライトン)やMF三好康児(バーミンガム・シティ)など多くの有名選手を輩出。その川崎下部組織出身であり、先日ポーランド1部グールニク・ザブジェからベルギー1部KAAヘントへ完全移籍したMF横田大祐が、同クラブの裏側を語っている。
横田は川崎ユースでFW宮代大聖(ヴィッセル神戸)やFW山田新と同期だったが、高校3年時に退団。FSVフランクフルト、カール・ツァイス・イェナの下部組織を経て、2021年1月から約2年間にわたりラトビア1部ヴァルミエラFCでプレー。2022シーズンのリーグ優勝に大きく貢献すると、昨年2月には元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキ擁するザブジェへ移籍する。
そのザブジェでも、加入1年目から攻撃陣の主力選手として活躍。今季もここまでリーグ戦19試合中18試合のスタメン出場で7ゴール1アシストと結果を残すと、今月16日にヘントへの完全移籍が正式決定。ポーランドメディア『WP Sportowe Fakty』によると、移籍金は200万ユーロ(約3億1000万円)だという。
そんな横田は2022年6月、浦和レッズ下部組織出身である中村駿介氏のYouTubeチャンネルにゲスト出演。MF村田聖樹(スムガイトFK)とともに、川崎下部組織時代を振り返ったが、同クラブのトップチーム昇格事情について中村氏とともに以下のようなコメントを残している。
「川崎は特殊。ユースから大学に行くイメージがあるというか、昇格できたけど昇格しなかった選手とかいた。(他の人から聞いた話だけど)三笘選手はトップに上がれたけど、三好選手があまりトップで試合に出ていないのを見て、大学へ行ったらしい。今見たら、上がったら試合出れただろって思うけどね」
「(三笘のような選手は)能力的に絶対他のクラブ(のトップチーム)でプレーできるはず。だけど川崎は(他クラブのトップチームでプレーできる可能性が)あっても本人に話していないと思う。そこはユースならではのデメリット。他クラブに行かれるならば、大学でキープしたいからね」
三好は中学2年時に飛び級で川崎U18チームでプレーするなど、早い時期から頭角を現していた。しかし2015年にトップチームへ昇格した後はレギュラー定着とはならず、北海道コンサドーレ札幌や横浜F・マリノスへ期限付き移籍。2019年8月に横浜FMと契約解除し、ベルギー1部ロイヤル・アントワープへ移籍している。
その三好とは1学年下だった三笘は、川崎の下部組織時代にトップチーム昇格を打診されたものの筑波大学へ進学。プロ1年目の2020シーズンに13ゴール12アシストをマークするなど、J1優勝に大きく貢献。今や日本を代表するスーパースターとなっている。