シュミット・ダニエル 写真:Getty Images

 AFCアジアカップ日本代表メンバーから落選のGKシュミット・ダニエルは、昨年末にベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)との契約を解除して、日本代表DF渡辺剛擁するKAAヘントへ移籍。今月16日のカップ戦でデビューを果たしたが、現地のファン・サポーターから批判を浴びている。

 2019年にベガルタ仙台からSTVVへ完全移籍したシュミットは、4シーズンにわたりSTVVの正守護神として活躍。しかし昨年8月末にリーグアン(フランス1部)FCメスへの移籍が破談に終わると、STVVでGK鈴木彩艶に正守護神の座を奪われ、9月以降はリーグ戦で出番がなかった。

 一方、ヘントは正守護神を務めていたGKポール・ナルディの長期離脱により、ゴールキーパー確保が急務に。当初はエルフスボリ所属GKハウコン・バルディマルソンの獲得を狙っていたが、移籍金が高額だと判断すると、シュミットにターゲット変更。昨年12月28日に同選手の獲得を公式発表している。

 そんなシュミットは、16日に行われた国内カップ戦準々決勝のクラブ・ブルッヘ戦でベンチ入りすると、GKダビー・ローフの負傷退場を受けて14分からピッチに立った。しかし直後の17分に失点すると、味方の反撃もむなしく、0-1で敗れている。

 ベルギーメディア『Voetbal』は、ローフの負傷退場とシュミットのデビューについて「ヘントはさらに負傷者を抱えることになった。サポーターはデビューした日本人選手の何かに気づいた」とリポート。「シュミットのデビューは予想よりも早かった」とした上で、「彼はプレーに対する意欲をほとんど見せずに、ピッチに姿を現した。サポーターから『これほど消極的な選手を見たことがない』と一斉に批判を浴びた」と当時の状況を伝えている。

 一方、同メディアはローフの負傷状況について「数週間の離脱を強いられる可能性がある」と報道。ヘントはすでにナルディを欠いているだけに、今後数試合はシュミットのスタメン出場が濃厚とみられる。