VfLボーフム所属の日本代表FW浅野拓磨は、AFCアジアカップ参戦のためチームを一時離脱。DF板倉滉擁するボルシアMGからの関心が報じられる中、ボーフムは浅野が今季限りで契約満了により退団することを想定しているという。
2016年にサンフレッチェ広島からアーセナルへ完全移籍した浅野は、VfBシュツットガルト、ハノーファー、セルビア1部パルチザンを経て、2021年夏にボーフムと3年契約を締結。ドイツ復帰1年目からリーグ戦でコンスタントにプレーすると、今季もここまでブンデスリーガ全試合スタメン出場で5ゴールをマーク。攻撃陣に必要不可欠な存在であるだけに、2023年9月には契約延長の可能性も取りざたされた。
しかしドイツ誌『シュポルト・ビルト』は今月9日、浅野が今季限りでボーフムを退団する可能性があると報道。これによると、契約延長交渉で選手サイドが現在の100万ユーロ(約1億6000万円)未満から150万ユーロ(約2億4000万円)への年俸引き上げを求めたものの、クラブがこれを拒否した模様。ボルシアMGやアウクスブルク、マインツなどブンデスリーガ複数クラブがっ関心を寄せているという。
一方、ボーフムのマーク・レッタウSD(スポーツディレクター)は15日、『レヴィア・シュポルト』のインタビューに応じた際、浅野の去就について「いくつかのブンデスリーガのクラブが興味を示すのは当然のこと」と他クラブからの関心を認めた上で、「はっきりとしていることは、残留を前提とした上で選手サイドとは契約延長の可能性について話し合う機会があることだ」と語っていた。
ただ英メディア『スカイスポーツ』ドイツ版によると、ボーフムはSKアウストリア・クラーゲンフルト所属FWシナン・カルウェイナに関心。今季オーストリア1部で8ゴール7アシストをマークしているカルウェイナは、所属クラブとの契約が今年6月に満了を迎えるため、フリーでの獲得が可能とのこと。記事では「ボーフムは浅野の退団に備えたいと考えている」と綴られており、日本代表FWの後釜という位置付けだ。
なおドイツ紙『ヴェストドイチェ・アルゲマイネ』は16日、ボーフムの現有戦力を分析。攻撃陣について「浅野への依存度が高い。新戦力は浅野に後れを取っている」と、浅野不在のもとでリーグ戦数試合を戦う中での課題点を指摘している。リーグ戦17試合を終えて3勝8分6敗と14位に沈んでいるボーフム。同クラブの今季成績も、浅野の去就を左右する要素のひとつとみられる。