浦和レッズからギリシャ1部アリス・テッサロニキへ移籍している元スウェーデン代表MFダヴィド・モーベルグは、テッサロニキで構想外に。母国複数クラブとの移籍交渉が現地で報じられている。
現在29歳のモーベルグはスウェーデン1部IFKヨーテボリ、IFKノルシェーピンやイングランドのサンダーランドなど、欧州複数クラブを渡り歩いた後、2021年12月にチェコ1部ACスパルタ・プラハから浦和へ完全移籍。来日1年目の2022シーズンは、リーグ戦20試合の出場で8ゴールをマークしたが、2023シーズンに出場機会を減らし、2023年7月にテッサロニキへ移籍していた。
そのテッサロニキでは、8月10日に行われたUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ予選3回戦1stレグから公式戦6試合続けてスタメン出場も、9月24日開催のギリシャ1部リーグ第5節以降はほぼ全試合でベンチスタート。2023年12月21日のリーグ戦では1点リードで迎えた後半アディショナルタイムに投入されたものの、攻め込まれる場面でボールを追わず、同点ゴールを献上。怠慢プレーに当たるとして、同選手に対する現地メディアやファン・サポーターからの批判が相次いでいた。
浦和から期限付き移籍中であるモーベルグの去就を巡っては、ギリシャメディア『SDNA』は昨年12月下旬に「彼のパフォーマンスは期待外れ。クラブ関係者は彼に失望している。契約解除、もしくは移籍により、テッサロニキを去る可能性は否定できない」と、構想外の可能性を報じていた。
するとスウェーデン紙『エクスプレッセン』は今月12日に「モーベルグはヨーテボリ復帰に近づいている。何も予期せぬことが起こらなければ、ヨーテボリは近いうちにモーベルグの獲得を公式発表したいと考えている」とリポート。同クラブと選手サイドの会談実施を伝えたが、モーベルグ本人は会談後に「移籍先を探しているけど、(浦和との契約)状況は複雑だね」とコメントを残していた。
そんな中、スウェーデンメディア『fotbollskanalen』は15日に「ノルシェーピンはモーベルグ獲得へ全力を尽くしている」と報道。これによると、選手サイドはヨーテボリのみならずノルシェーピン幹部とも会談したが、依然として去就について決断を下していないという。
ヨーテボリはスウェーデン1部リーグを15度制した古豪。かつてサンフレッチェ広島やアビスパ福岡でプレーしていたDFエミル・サロモンソンを擁する中、2023シーズンは8勝10分12敗。2部自動降格圏(15位)から勝ち点8差の13位に終わっている。
一方、モーベルグが2016年から19年まで所属していたノルシェーピンも、過去にスウェーデン1部リーグを13度制覇。2023シーズンは12勝5分13敗と、2024シーズン欧州カップ戦出場圏の3位ヘッケンから勝ち点16差の9位だった。