細谷真大 写真:Getty Images

 日本代表FW細谷真大(柏レイソル)は、今月14日に行われたAFCアジアカップ・グループステージ第1節のベトナム戦でスタメン出場も不発。代表OBの城彰二氏が、ハーフタイムでFW上田綺世と交代した同選手の改善点を指摘している。

 柏の下部組織出身である細谷は、ネルシーニョ前監督のもと2022シーズンから絶対的ストライカーとして活躍。2023シーズンにJ1リーグで14ゴールをマークすると、昨年11月にはパリ五輪世代のU22日本代表に招集されていたが、FW古橋亨梧(セルティック)の怪我を受けて急きょA代表入り。FIFAワールドカップ北中米大会(北中米W杯)シリア戦で代表初ゴールを挙げるなど、今後の更なる活躍が期待されている。

 しかしベトナム戦では前線1トップで先発出場も無得点。オフ・ザ・ボールの動きでスペースをこじ開けようとしたものの、パスを受ける回数が少なかった。その前半は日本代表がセットプレーから2失点を喫して劣勢に。ベトナムが守備時に中央のスペースを消していたこともあり、トップ下のMF南野拓実(ASモナコ)が何度もサイドへ。DAZN中継で解説を担当した日本代表OBの小野伸二氏は、サイドに流れる南野のポジショニングに言及した上で「何度も細谷が良い形で動き出しているけど、相手ディフェンスもそれにしっかりと対応しているかもしれない」と私見を述べていた。

 チームが逆転勝利を飾った中、不完全燃焼でアジアカップ初戦を終えた細谷。城氏は試合後、自身のYouTubeチャンネルを更新し、ベトナム戦を総括した際に「細谷選手は良い動き出しを何度も繰り返して、ボールを引き出そうとしているけど、そこになかなかボールがはまらないという状況だった。(細谷にとって)相当ストレスが溜まった試合だったんじゃないかなと思う」と分析。以下のように、代表で生き残るために必要なことを述べている。

 「献身的に動く選手なので、もう少し『もっとパスを出せ』と要求するとか、こういうタイミングで出さなかったら(チームメイトと)話すとか、声やジェスチャーを使ったら、もっと良いのかなという気がする」

 「黙々とプレーしているという印象なので、代表に招集されて間もないし、遠慮とか色々あったと思うが、もう少し(コミュニケーションを)やっていかないと、逆に自分の良い動き出しが無駄になってしまうし、良い展開が作れないまま終わってしまう。今日のようなゲームになると、なかなかチャンスが巡って来なくなるので、是非それ(コミュニケーション)をやってほしいなと思う」