アートユニットUWOUWOが手がける、科学と映像を組み合わせた科学装置インスタレーションによる個展「横浜微塵美展(ヨコハマミジンビテン)」。
同展は、1月30日(火)〜2月4日(日)の6日間、横浜のアートギャラリー・アウルにて開催される。
科学と映像が融合した空間芸術
アートユニットUWOUWOは、アーティスト・都市愛好家の坂根大悟氏と化学者の市川しょうこ氏によるアートユニットだ。
未可視の可視化をテーマに、科学とメディアと映像と歴史を用いて、鑑賞者の世界認識を拡張するような視覚的な作品を生み出している。
坂根氏は、1995年生まれの映像作家で、2021年監督・編集・脚本・撮影の「電光石火」が、ゆうばり国際映画祭のインターナショナル・ショートフィルム・コンペティション部門に選出された。
また、市川氏は1992年生まれで、神戸大学大学院応用化学専攻を修了。現在の研究分野は、分子認識化学だ。
2人がコラボレーションした今回の個展「横浜微塵美展」は、科学と映像を融合した「科学装置インスタレーション」で、作品を表現した。
この他、1階・2階の音楽制作にミュージシャンの髙橋涼馬氏、B1階の音楽制作にシンガーソングライターのあみひつじなどがクリエイターとして参加する。
「インスタレーション」とは1970年代以降一般化した現代美術における表現手法・ジャンルの一つで、ある特定の室内や屋外などにオブジェや装置を置いて、作家の意向に沿い空間を構成・変化させて場所や空間全体を作品として観客に体験させる芸術のことを指す。
空間に舞うホコリとモヤを通じて日常の「美」を表現
「横浜微塵美展」の主役は、日常的に部屋の中を舞う「ホコリ」と「光」。
地下1階は、ホコリに光が当たって輝いて見えるチンダル現象と、宇宙の星の瞬きを溶け合わせたフロア。美しい星と汚いホコリが同じ光の粒として共存する作品だ。
また1階は、光の屈折によってモヤが見えるシュリーレン現象と、部屋の中をイメージしたコラージュ映像を同時投影するフロア。来場者が作品に手をかざすと、手のひらから普段は目に見えないモヤが発生し、壁に投影される。
普段は、気にもとめられないか邪魔者扱いされてしまう部屋の中のホコリ。それが、科学と映像の力で非日常的な美しさすら感じる姿に変化する。そんな作品の世界の中に身を投じてみたい。
横浜微塵美展(ヨコハマミジンビテン)
会場:アート・ギャラリー アウル
所在地:神奈川県横浜市中区石川町1−54−5
開催期間:1月30日(火)~2月4日(日)
開催時間:10時~18時 ※最終日のみ17時クローズ
休館日:なし
入場料:500円
(高野晃彰)