一括査定やシュミレーションサイトで車の相場を調べる際、個人情報を入力したくないという方は多いものです。
結論から言うと、個人情報を入力しなくてもある程度の相場が分かるサイトは多数ありますが、どれも金額の精度が低く参考程度の金額しか分かりません。
正確な査定額を知る為には個人情報の登録や実車の査定が必要ですが、なぜそういった情報が必要なのでしょうか。
本記事では、個人情報が必要な具体的な理由や、精度が低くなってしまう理由を紹介し、その上でシュミレーションサイトを利用するメリットをお伝えしていきます。
後半ではおすすめのシュミレーションサイトもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧になってください。
車の価値を調べるだけなのに、なぜ氏名や住所が必要なのでしょうか。
その背景には業者側の事情と査定額に対する影響から、以下のような理由があります。
- 買取業者のコンプライアンス・CSR上必要なため
- 実車を査定する必要性があるため
- 査定額に地域差があるため
- 売却時に必要なため
買取業者には「健全な買取業を通じて社会に貢献する」という社会的責任(CSR)があるため、盗難車や犯罪利用車を買取るわけにはいきません。
昨今の大手中古車販売店の不祥事で中古車業界全体が不安視されている中、日本の自動車業界はますます信頼性が重視されていくでしょう。
買取業者は依頼した本人、または家族が所有している事を確認した上で査定をし、健全な買取をしなければなりません。正確な査定額を算出するためには、個人情報の提出が必須項目となっているのです。
店頭で個人情報の提出を渋った場合、店側も提示する金額を保証できないため、査定金額を教えてもらえなかったり、査定自体を断られたりすることがあります。
車の価値は車両の外装、内装の状態やオプションの有無に大きく左右されるため、実際に車両を査定しないと正確な金額は算出できません。
査定時には自宅まで出張したり、査定する日時の連絡を取り合ったりするために住所や電話番号などの個人情報が必要です。
個人情報の入力が不要なシュミレーションサイトでは、車種・年式・走行距離などの基本的な情報しか入力しません。細かなオプションの有無によるプラス査定や傷などによるマイナス査定がなく、あくまでも平均値なので参考程度の金額提示となります。
車の価値を正確に査定してもらうためには、所有者との連絡と実車査定が必要となります。
車の市場価値は地域ごとの気候や経済状況によって大きく変動するため、車の持ち主がどの地域に住んでいるのかは重要なポイントです。
例えば、積雪の多い東北地方では走破性の高い4WD車の需要が高く、実際に高値で取引される傾向がありますが、積雪が無い沖縄県ではあまり需要がありません。
経済面での例では、富裕層が集中する都市部では高級輸入車の需要が高い一方で、地方では移動に便利な軽自動車や、長距離移動に向いているハイブリッド車などの需要が高い為、需要の差がそのまま買取価格の差に直結します。
買取相場には地域差があり、所有者の現住所は相場にも影響するため住所や郵便番号などの個人情報の提出が必要となります。
一括査定や個人情報が不要なシュミレーションサイトでは、郵便番号だけといったおおまかな住所のみの提出で査定をしてもらえる場合が多いです。
しかし、実店舗に出向いて査定をしてもらう場合は、アンケート用紙に詳細な住所を記入する項目があります。
どうしても査定の段階で住所を特定されたくない人は、郵便番号のみで済む一括査定サイトを利用すると良いでしょう。
そもそも車の買取金額が支払われるのは車両と必要書類全てが揃った後なので、最終的には個人情報を提供しなければ車の売却自体ができません。
個人情報が記載された代表的な書類は以下のようなものがあります。
- 車検証(所有者氏名・住所)
- 印鑑証明書(名義変更に必要)
- 納税証明書
- 自賠責保険証明書
- 委任状(署名・捺印)
- 住民票や戸籍謄本(名義変更に必要)
車の売却後は必ず名義変更が必要で、車検証に登録されている氏名や住所が現在と異なっている場合は別途住民票や戸籍謄本などの書類が必要です。
車を売却する為には最終的に個人情報の提出が必要であり、提出をしないと名義変更ができないため買取金額の支払いもしてもらえません。
では、個人情報の登録なしで車査定してもらえるシュミレーションサイトとはどのようなもので、何を根拠に査定額を算出しているのでしょうか。
シュミレーションサイトは個人情報の登録なしで依頼できるので、入力の煩わしさや不安がなく気軽に査定額を調べることができるという点がメリットです。
一方で、実車査定をするわけではないため、どうしても査定額の精度は低くなります。
では、シュミレーションサイトはなぜ査定額の精度が低いと言われるのでしょうか。
査定額の制度が低いと言われる理由は以下のとおりです。
- 実車の正確な状態が分からない
- 実車の正確なオプションが分からない
- 手放せる具体的な時期が分からない
当然ですが、実車の状態が分からなければ正確な査定額は算出できません。
シュミレーションサイトに入力する基本情報は以下のとおりです。
- 車種
- 年式
- グレード
- 走行距離
これに対して、査定額を算出するために不足している情報は以下のとおりです。
- メーカーオプションの有無
- 社外品の有無
- 外装の状態
- 内装の状態
- 異音や異臭など有無
数十万円かけて付けたサンルーフや、高額な社外ナビなどのプラス査定分は加味されず、ボディの傷やエンジンの異音などのマイナス査定分も加味されていません。そのため、シュミレーションサイトでは買取相場の平均値程度の査定となります。
実車の情報不足が、査定額の精度が低いと言われる理由の一つです。
車のオプションには、新車の製造段階でしか取り付けができないメーカーオプションと、ディーラーに到着後に装備されるディーラーオプションの2つがあります。
これらは基本的にプラス査定となる要素ですが、シュミレーションサイトではオプションを入力する項目がありません。
特にサンルーフやエアロパーツ、高額なモニターなどは、ついているだけで査定額が10万円以上違ってくることがあります。
シュミレーションで提示された金額は、本当の価値よりも低い場合があるので、鵜呑みにせず、それ以上の値段で売ることを目標にしましょう。
車の価値は手放す時期によっても大きく変化します。
所有し続けている間は走行距離が伸びていくため、基本的には週単位で緩やかに価値が落ちていきます。
就職や引っ越しが増える直前の2月には需要が増えるため中古車市場全体の相場が上がり、4月や年末には需要の減少に伴って、買取金額も下がる傾向にあります。
また、海外需要のある車種では関税が緩和されるタイミングに合わせて、買取金額が突然高騰したり暴落してしまうことがあります。
手放せる時期と買取金額は大きな関係がありますが、個人情報が不要なシュミレーションサイトでは手放せる時期を入力する項目はありません。
個人情報の登録なしで査定額が分かるシュミレーションサイトは気軽に使えて便利ですが、査定に必要な情報が足りないため査定額の精度が低いというデメリットがあります。
しかし、実際に車を査定してもらう前にシュミレーションサイトである程度の相場観を知っておけば、金額交渉も有利に進めることができるでしょう。
そういった意味で、実車の査定前にシュミレーションサイトを活用することは有意義だと言えます。
おすすめのシュミレーションサイト3社を紹介します。
- MOTA
- Goonet車買取
- ナビクル
商品詳細はオリジナルサイトでご覧ください。
商品詳細はオリジナルサイトでご覧ください。
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車査定のシミュレーションについて、以下の質問にお答えします。
- シュミレーションサイトは精度が低いなら利用する必要はないの?
- どうしても個人情報を業者に渡したくない時はどうすればいいの?
それぞれの質問に回答するので、最後までチェックしてみてください。
自分の車の相場を知る為にも、実車査定の前に利用することをおすすめします。
見当違いの憶測だけで査定に出すと、足元を見られて安く買い取られてしまう可能性があります。
残念ながら、売却の際には名義変更のため車検証や印鑑証明書、住民票などの個人情報の提出が必須です。
不安にならないよう、信頼できる業者を選んで売却を検討してください。
無料で個人情報の登録が不要なシュミレーションサイトは、査定前にある程度の相場を確認しておくためには便利なサービスです。
しかし、提示される金額にはオプションや車の状態といった必要情報が含まれていないため、鵜呑みにしてしまうと愛車を安く売って損をしてしまう可能性があります。
高く売却するためには、まずはシュミレーションサイトである程度の相場を調べ、その後一括査定サイトなどに登録して正式に実車の査定をしてもらいましょう。
正確な査定額を数社比較して最も高い業者へ売却する、という流れが良いでしょう。