ニューズ・コープの後継者争いは?
マードック氏には、3人の前妻の間に6人の子供がいる。2023年9月、FOXコープとニューズ・コープの会長の座を退く計画を発表し、長男のラクラン氏を後継者に任命した。
ラクラン氏はプリンストン大学卒業後、父親の元で働いた。1997年にニューズ・コープの副最高執行責任者を務めた後に独立。オーストラリアに移住し、自身で会社を起業したが、2014年にニューズ・コープと21世紀フォックスの非常勤共同会長として、一族に戻った。
長男の事業復帰に関して関係者は、後継者を自負していた四男ジェームズ氏にとって「大きな屈辱」だったとVanity Fairに語っている。
そのジェームズ氏はハーバード大学を中退後、ヒップホップレーベル「Rawkus Records」を立ち上げた。エミネムやモス・デフなどが所属する人気レーベルだったが、1998年にニューズ・コープに買収された後、同社の副最高執行責任や21世紀フォックスのCEOを歴任。約20年間、一族の事業を支えてきた。2019年に21世紀フォックスがディズニーに売却された後、ニューズ・コープを去った。
ジェームズ氏は、ケンダルとローマンのキャラクターをミックスしたような経歴だが、Foxニュースの関係者は「彼はルパート氏が死去した後、姉妹と共にFoxニュースを崩壊させるつもりだ」と語ったという。
ドラマの後継者争いは、ファイナル・シーズンで驚くべき結末を迎えるが、リアル社会のメディア帝国の行方からも目が離せない。