日本代表MF伊藤涼太郎やDF橋岡大樹、FW岡崎慎司など、多くの日本人選手を擁するシント=トロイデンVV(STVV)は、今月の移籍ウィンドウで新戦力の獲得に動くようだ。
STVVは昨年夏にFW原大智やFW林大地ら複数選手が退団。元ヴィッセル神戸指揮官のトルステン・フィンク氏を招へいすると、伊藤やMF藤田譲瑠チマ、MF山本理仁らを獲得するなど、日本人選手の入れ替えを行った。
フィンク監督のもとチーム戦術が攻撃重視へと変わる中で迎えた今季は、ここまでベルギー1部リーグ20試合を消化して6勝9分5敗。プレーオフ出場圏内の6位アントワープから勝ち点5差の8位につけているが、チーム全体の得点数は「23」にとどまっている。
FWファティ・カヤが今季いまだに無得点であるほか、FWカーヴェ・ザヒロレスマンが8試合の出場で1ゴールと、依然としてストライカーの得点力不足に悩まされているSTVV。同クラブのダビド・メーケルス会長は今月、ベルギー紙『Het Belang van Limburg』のインタビューに応じた際、自クラブの補強計画を聞かれると「我々はアタッカーを探している」と即答。
「もちろん即戦力が欲しいが、来季のことも考えなければならない。今季残りの試合で起用するためだけに選手を獲得するつもりはない。我々が求めているのは、将来にわたり起用し続けられる選手だ」と語っているほか、フォワード以外で補強に動く可能性を問われると、「積極的にはしていない。ストライカーが最優先事項であることに変わりはない」とコメントを残した。
過去にSTVV移籍の可能性が取りざたされた日本人ストライカーには、フランス2部AJオセール所属FWオナイウ阿道がいる。オナイウはトゥールーズ在籍時の2022年3月、原大智にかわるストライカーとして報じられていたが、STVV移籍は実現せず。その後、昨年8月にオセールへ加入すると、今季はここまでフランス2部リーグ15試合の出場で7ゴールをマーク。昨年11月11日のサンテティエンヌ戦ではハットトリックを達成している。
MF鎌田大地(ラツィオ)、DF冨安健洋(アーセナル)、MF遠藤航(リバプール)と森保ジャパンの主力選手を輩出しているSTVV。昨年夏につづき、今月再び日本人選手の獲得に動くことはあるのだろうか。