物理現象とデジタル技術の融合を楽しむ。
東京・お台場にある「日本科学未来館」が、アート作品を通じて科学技術に関する考えを深める常設展示「零壱庵」にて、アーティストデュオ「A.A.Murakami」によるインスタレーション作品「太陽の通り道―霧のNFTがたどる永遠」を1月24日(水)から公開する。
2種類の霧を使った「太陽の通り道―霧のNFTがたどる永遠」
「太陽の通り道―霧のNFTがたどる永遠」は、A.A.Murakami独自のテクノロジー観である「儚いテクノロジー(Ephemeral Tech)」を体験できるインスタレーション。2023年に欧州最大のNFTの祭典「NFT Paris」で初登場し話題になった作品だ。
会場では、フォグマシンから次々と発射される“現実”の霧のリングが、あたかも“デジタル”の霧のようにスクリーンに映り込み、太陽へと向かっていく様子が披露される。鑑賞者は2つの霧を介し、現実とデジタルの繋がりを感覚的に体験できる。
太陽神・ラーの死生観がモチーフに
作品のモチーフは、古代エジプト神話に登場する太陽神・ラー。神話では生命を象徴する存在だ。本作では生と死を永遠に繰り返すラーの死生観と霧のリングを重ね合わせ、現実とデジタルにおける“存在”の本質について問いかける。
また、機能性や生産性といった要素から一歩離れることで、作品を観たとき「どんなテクノロジーが人々の生活を豊かにするのか」ということを、鑑賞者はピュアな気持ちで想像できる。
A.A.Murakamiの作品は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)やジョルジュ・ポンピドゥー国立芸術文化センター(フランス)、M+(香港)など国際的に名高い美術館にも所蔵されている。日本で彼らのアートを目にできる貴重な機会を逃さないようにしたい。
零壱庵「太陽の通り道―霧のNFTがたどる永遠」
公開日:1月24日(水)
展示エリア: 日本科学未来館 3階 常設展示ゾーン「未来をつくる」
所在地:東京都江東区青海2-3-6
開館時間:10時~17時
入館料:大人630円ほか
※入館券の購入は閉館時間の30分前まで
(IKKI)
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