2023シーズン限りで契約満了により川崎フロンターレを退団したMFジョアン・シミッチは今月、ブラジル2部降格クラブのサントスへ加入。入団会見でJリーグ他クラブでプレーする選択肢もあったことを明かしている。
シミッチは2019年2月にセリエA(イタリア1部)アタランタから名古屋グランパスへ完全移籍。名古屋に2年間在籍した後、2021シーズンから川崎でプレーしていた。ただ2023シーズンはリーグ戦20試合でスタメン出場も、9月以降は大半の試合でベンチスタートに。ラストマッチの天皇杯決勝・柏レイソル戦でも33分間のプレーにとどまると、決勝翌日に2023シーズン限りでの退団が正式決定していた。
中国1部覇者である上海海港からの関心も報じられたシミッチだが、昨年12月30日にサントスと1年間の延長オプションが付いた単年契約を締結。ブラジルメディア『terra』によると、本人は今月12日に行われた入団会見で「日本でプレーを続ける選択肢もあった。でもサントスからオファーが届いた時は、(サントス移籍で)即決だったね」
「(クラブ史上初の2部降格という)難しい状況であることは分かっていたけど、ここでプレーすることがいつも僕の夢だった。僕はサンパウロ出身なんだ。家族や友人もこの状況にやる気を出してくれた。サントスのユニフォームを着られることをとても誇りに感じているよ」と、日本国内クラブからのオファーを拒否した可能性をほのめかしている。
2017年7月にブラジル1部サンパウロからアタランタへ完全移籍して以降、ブラジル国外でのプレーが続いていただけに、「ブラジルを離れたとき、僕にはもう少しプレー強度の高さが必要だった。より大人になって戻って来たよ」と自身の成長ぶりをアピールしたシミッチ。元鹿島アントラーズ所属選手のMFディエゴ・ピトゥカとともに、サントスの新戦力として現地のファン・サポーターからの期待を集めている。