V・ファーレン長崎と契約更新したファビオ・カリーレ監督を巡る問題で、ブラジル2部降格クラブのサントスはブラジルサッカー連盟(CBF)に同監督の登録を行ったと公式発表したほか、違約金を支払う必要はないと主張している。
カリーレ監督については、長崎が昨年12月4日に2024シーズンの契約更新を公式発表したにもかかわらず、サントスが19日に同監督の招へいを発表。長崎は今月5日に「今月5日現在まで契約に関する正式な手続きを再三求めているものの、未だにオファーレターも届いていない状況」と現状を説明した上で、「我々としては、今後の日本サッカー界のためにも一方的に契約を破棄したことによる違約金に関しては支払いを求めるべきだと考えております」としている。
これに対して、サントスのマルセロ・テイシェイラ会長は8日、ブラジルメディア『グローボ』のインタビューで「違約金の発生は知らなかった」と語っており、長崎側の声明内容に真っ向から対立。違約金額が700万レアル(約2億円)とみられる中、『グローボ』は12日にも両クラブが会談を行うと報道。元ブラジル代表MFルーカス・リマなど一部選手を譲渡する用意があることもあわせて伝えていた。
そんな中、サントスは日本時間13日未明にクラブ公式X(旧ツイッター)にて「本日、サントスはファビオ・カリーレ監督を正式に登録した。(12日の)午前中に行われた長崎の代表者との長いミーティングで、サントスはカリーレ監督と長崎の契約が今年1月1日に終了していたことを把握した。その結果、カリーユは年明けからサントスに加入するための法的自由を得た。この監督との契約がCBFに登録されたことで、サントスは長崎との交渉を正式に終了した」と声明を発表。
『グローボ』によると、長崎側の税制上手続きの関係で11カ月契約であり、2024シーズンの契約が2月からであるため、同監督との契約は1月はじめに一旦終了。1月1日から31日はフリーであるため、サントス側は違約金を支払う必要はないとの認識だという。長崎は昨年12月の時点でカリーレ監督との契約更新を公式発表していただけに、今回のサントス側の声明や主張に疑問を抱くファン・サポーターは多いはずだ。