明治安田J1リーグのヴィッセル神戸は1月12日、湘南ベルマーレから期限付きで加入していたMF齊藤未月の完全移籍での獲得を発表した。同選手にとって、初の完全移籍となった。また、大怪我を負った選手としては異例の、3年とオプション付きの長期契約を結んだ。
齊藤は昨年8月19日に行われたJ1第24節の柏レイソル戦で、相手選手2人から挟まれるようにタックルを受けて負傷。試合後の検査では、左膝関節脱臼、左膝複合靱帯損傷などの大怪我を負い、全治約1年と発表された。
齊藤は神戸への完全移籍について以下のようにコメントしている。
「まずはこういう場を作ってくれたヴィッセル神戸に感謝したい。千布勇気社長や永井秀樹SD(スポーツダイレクター)が言ってくれたように、多くの方の支えがあってこの移籍が実現しているし、初めての完全移籍ということでヴィッセル神戸の選手としてこれからプレーしていくが、まずは怪我を直すことに専念してしっかり過ごしていきたいと思う」
また、記者から怪我のリハビリの経過や現在の状況について問われると「昨年11月に2度目の手術をして、現在は病院でリハビリを行っており、その経過は順調」と回答。復帰の時期については「動いてみないと分からないところがある。今シーズン中に復帰したい気持ちはあるし、それを目指つつ、丁寧に根気よく直していけたら良いのかなと思う」と答えた。
神戸の千布勇気社長は「長期契約はゆっくりとケガを治してほしいということで、焦らずにケガを治してほしいと思います」と3年とオプション付きの長期契約をした理由を語っている。
齊藤は2015年に湘南ベルマーレの2種登録選手として登録され、2016年5月に同クラブとプロ契約。同年9月22日の天皇杯徳島ヴォルティス戦で初ゴールを記録した。翌2017年はJ2で30試合に出場し、クラブのJ1優勝に貢献。その後、2022年の12月にロシア1部のルビン・カザンへ期限付き移籍で加入し、自身初の海外移籍を実現させた。
ロシアでは出場機会を得ることができず、2022年7月にガンバ大阪に期限付き移籍してJリーグに復帰した齊藤は、2023シーズンに26試合に出場して2ゴールを記録。そして昨年1月4日、ヴィッセル神戸に期限付き移籍することが発表されていた。完全移籍を果たした齋藤の復帰戦はいつ頃になるだろうか。注目していきたい。