ヴィンテージ着物をアップサイクルする事業「ikasu」では、桐箪笥をイメージした新たな作品を制作、発表した。現在、公式サイトにて販売している。

同時に、1月末までの期間限定で着ていない着物や帯をキャンバスに加工するアップサイクルサービスも特別価格で実施中。

着物や反物が好きな人も、反対に着なくて困っている人も注目してほしい。

「ikasu」の最新作は桐箪笥風フレームのアート

まず「ikasu」の最新の作品を紹介したい。

最新作は桐箪笥の風合い、形状、質感などを最大限に活かして額に用い、伝統的な着物の素材と独創的なデザインを融合させたアート作品。価格は440,000円もしくは770,000円だ。

フレームには着物文化と密接に関係する桐を使用

新作の大きな特徴は、フレームに桐を用いたこと。桐と着物文化の関係は深く、江戸時代から大事な着物は発火しづらく湿気や害虫から守ってくれる桐箪笥で保管するものだった。また、娘が生まれた家では桐を植えて、その桐を使って作った箪笥に着物を詰めて嫁入り道具にするという話も知られているかもしれない。

素材に込められた歴史や感情を尊重して作られた、個性的で味わい深い作品を自宅などで堪能したい。

着物アップサイクルサービスも特別価格で実施中

また、着ていない着物をインテリアアイテムとして着物キャンバスに甦らせるサービスも1月末まで特別価格で実施中。

経験と専門知識を持つ「ikasu」のアーティスト、岡本レーナ氏が生地の特性を生かし、大切な着物を一つ一つ丁寧に作品に変身させる。

価格などの詳細については、「ikasu」公式Instagramで確認してほしい。

着物に第二の人生を与える「ikasu」

「ikasu」のテーマは「着物に第二の人生を。」。

現在、日本の家庭には膨大な数の着物や帯が眠っていると言われている。そういった着物や帯は着る機会がない上に手入れも大変で、さらには保管のための場所も取るため、次世代に渡らず廃棄する家庭が増えているという。

着物や帯はただの服ではなく、持ち主の大切な思い出であり、着物作家の素敵な作品であり、日本の誇る伝統文化であるという考え方を持つ「ikasu」は、着物を生かしたいと強く思いながら作品制作に取り組んでいる。

日本の伝統的な技術を用いて作られる着物は「着る芸術」とも言われており、織り・染色・刺繍・装飾を一つ一つ手作業で施された一点ものだ。「ikasu」ではその一点一点の作品が持つ、歴史、技術、文様、物語を受け継ぎ、尊重しながら、現代空間に似合うアート作品として生まれ変わらせる。

両親からもらった着物や遺品整理で見つけた着物を「家族の絆」に変身させよう。

(Mayu)

※表示価格はすべて税込