自家用車のナンバープレートといえば、普通車は白、軽自動車は黄色という認識がありますよね。ところが、白いナンバープレートを付けた軽自動車が走行している場面を見かけることがあります。軽自動車なのに、どうして「白ナンバー」を付けることができるのでしょうか?今回はそんな軽自動車に付けることができる白ナンバーについて解説します。
数年に一度の世界的な祭典が開かれる際に、期間限定のナンバープレートが記念に製造されたり、地域ごとの特色を表したナンバープレートの交付が行われています。
実は、この限定ナンバープレートには、普通車と軽自動車の区別がないため、軽自動車でも白いナンバープレートを取得することができ、これが「白ナンバー軽自動車」の正体です。
取り付けた図柄入りナンバープレートは、変更する事由が発生しない限り、廃車するまで使用することができます。
また、使用を終えた時は、不正使用防止用の穴を開けた状態で記念に受け取ることが可能です。
2019年のラグビーワールドカップ開催を記念して、2017年の4月3日から2019年11月29日まで、図柄入りナンバープレートが交付されました。
これは、大会への支援金を目的として設けられたもので、寄付金ありとなしではデザインが異なります。
通常は右上にワールドカップのロゴだけが入ったデザインで、寄付金を1,000円以上納めると右上のロゴに加えて左面に専用デザインが施されたプレートが交付されています。
そして、2017年9月4日から2021年9月30日までの期間、東京オリンピック特別仕様ナンバープレートの交付が行われました。
こちらもラグビーワールドカップと同じ仕様で、寄付金なしの場合はオリンピックロゴのみ右上にプリントされた白地のナンバープレート、1,000円以上の寄付金を納めると右上のロゴにプラスして、プレート全面にデザインがあしらわれたナンバープレートが交付されました。
発行件数では、ラグビーワールドカップ特別仕様よりも、東京オリンピック特別仕様のほうが、軽自動車ユーザーを中心に多く出回っているそうです。
また2018年10月から、第3の限定ナンバープレートである「地方版図柄入りナンバープレート」が登場しました。
第1段として、全国41(盛岡、岩手、平泉、仙台、山形、庄内、土浦、つくば、前橋、越谷、成田、柏、世田谷、杉並、富士山、新潟、長岡、富山、金沢、石川、福井、豊田、春日井、滋賀、京都、奈良、鳥取、福山、下関、山口、徳島、香川、愛媛、高知、長崎、佐世保、熊本、大分、宮崎、鹿児島)の地域で交付されました。
次に第2弾として、2020年5月から追加で全国17(知床、苫小牧、弘前、白河、松戸、市川、船橋、市原、江東、葛飾、板橋、上越、伊勢志摩、四日市、飛鳥、出雲、高松)の地域が交付を開始しています。
各地域ごとに特色のある凝ったデザインが特徴で、こちらは地域のPRも狙っています。
寄付金のありなしでフルカラーか白×緑かを選択するようになっているのは、前述のラグビーワールドカップ、東京オリンピックのナンバープレートと同じです。
しかし、ラグビーやオリンピックのナンバープレートと異なり、軽自動車のナンバープレートには黄色い縁取りが施されます。
これまでの限定ナンバーと違い、一目見ると軽自動車とわかる黄色い縁取りは、白ナンバーを求めていた軽自動車ユーザーにとっては、ちょっと残念かも知れませんね。
これらの限定ナンバープレートは、白を貴重としているため、黄色ナンバーに見慣れていた軽自動車ユーザーも、また違った気分で愛車を運転することができそうです。
ただし、ナンバーの色が変わっても、駐車料金や高速代は軽自動車料金であることに変わりなく、軽自動車専用で安く停められる駐車場や、高速道路の料金所など、黄色ナンバーで軽自動車と見分けている可能性があるところでは、誤って普通車料金を支払うことにならないよう注意しましょう。