権田修一(清水エスパルス)
クラブ史上初、J2で2シーズン目を迎える清水エスパルスの守護神GK権田修一も、FC東京から海外挑戦を果たした選手の1人だ。FC東京の下部組織から2007年にトップチームに昇格、2009年には開幕スタメンに抜擢された。以降2015シーズンまで多くの試合で正GKとしてFC東京のゴールを守ってきた権田。
最初の海外移籍はSVホルン(オーストリア)への期限付き移籍だったが、その後FC東京に戻ることはなく、サガン鳥栖やポルトガルリーグのポルティモネンセを経て現在に至る。
FC東京を離れている間に日本代表でも主力を務め、2022年のカタールW杯でも守護神としてベスト16に貢献した。期限付き移籍から一度も帰還していない選手であることから、今一度FC東京でプレーする姿を見たいと思うファンやサポーターは多いのではないだろうか。
渡辺剛(KAAヘント/ベルギー)
今や多くの日本人選手が活躍するベルギーリーグ。2022年にFC東京からKVコルトレイクへ移籍したDF渡辺剛もその1人だ。昨2022/23シーズンは主力として全試合フル出場を達成。高い守備力でチームを支えた。今季は同じくベルギーのKAAヘントへ移籍したが、変わらず守備の中軸として活躍している。
FC東京時代から発揮していた高い対人能力はベルギーの地でも変わらず、地上戦でも空中戦でも相手の攻撃をはじき返しボールを奪い切る技術にも一層磨きがかかってきた。その活躍が認められ、2024年1月13日に開幕するAFCアジアカップに向けた日本代表のメンバーにも選ばれている。
現在のFC東京には、DF森重真人をはじめ頼れるセンターバックが揃っている。だが、次世代の担い手として渡辺がもし帰還すれば、クラブにとってもこれほど大きな存在はないだろう。
室屋成(ハノーファー96/ドイツ)
リオデジャネイロ五輪の日本代表メンバーの1人、DF室屋成も海外で活躍するFC東京出身選手の1人だ。2016年に明治大学からFC東京へ加入し、2017年以降はチーム内の激しいポジション争いもありながら定位置を掴み主力の右サイドバックとして躍動した。
そして、2020年途中にドイツのハノーファー96へ移籍。以降は一貫して同クラブでプレーしている。高い守備力はもちろん前への推進力に定評があり、移籍後も昨季までの3シーズンはいずれも多くの出場機会を確保してきた。今冬は、高校時代の恩師でもある黒田剛監督が率いる町田ゼルビアへの移籍が噂されたが2024年1月10日時点で加入の報はない。
昨季主力に怪我人が出たことで苦労したFC東京の右サイドバック問題。ファンやサポーターからすれば、そこを主戦場としている室屋に帰って来てほしいだろう。頼れる存在であることは間違いない。