サッカー日本代表「森保ジャパン」は、MF久保建英(レアル・ソシエダ)をはじめ欧州組の増加に伴い、ドイツのデュッセルドルフに欧州オフィスを設置。FWソン・フンミン(トッテナム)ら擁する韓国代表も、日本と同様の構想を描いているようだ。
韓国代表のユルゲン・クリンスマン監督は、今月16日のFIFAワールドカップ北中米大会(北中米W杯)アジア2次予選のシンガポール戦を前に韓国入り。韓国メディア『マイデイリー』によると、指揮官は13日の会見で、大韓サッカー協会(KFA)への提案に言及。DFキム・ミンジェ(バイエルン・ミュンヘン)など欧州組が大半を占めていることを踏まえて、以下のようなコメントを残している。
「(KFAの欧州オフィスの設置は)私の個人的なアイデアであるが、今まさに必要とされている。スタッフを数名配置するだけでも良いかもしれない。欧州でプレーする選手の行政的な手続きや治療などができるだけのスタッフがいれば良い」
「(オフィス設置にむけての具体的な議論については、)今はW杯予選とAFCアジアカップにむけて集中することが重要だ。大会終了後に、KFAの幹部と協議する」
また『マイデイリー』は韓国代表指揮官のコメントを受けて、「日本サッカー協会(JFA)に倣ったアイデアだ。JFAは2020年、ドイツのデュッセルドルフにオフィスを開設した。ヨーロッパで活躍する日本人選手をケアする場所であり、所属クラブとの話し合いや負傷選手のコンディション管理などを行っている」と綴っている。
さらにKFAの副会長も欧州オフィス開設構想に言及した模様。今年9月の時点で「欧州にサッカー協会のオフィスがあれば、選手を代表チームに招集する際にも、所属先のクラブスタッフと直接会って協議できる。お互いに顔を見て話せば、今まで以上に円滑なコミュニケーションをとることができる。それに医療施設があってもいい。欧州に渡った若い選手たちにとって、大いに役立つだろう」と、前向きな姿勢を見せていたという。
今月開催のW杯予選2試合にむけての韓国代表メンバーでは、23人中11人が欧州組。守備陣では韓国国内でプレーする選手が多い一方、中盤や前線ではソン・フンミンやMFイ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)、FWファン・ウィジョ(ノリッジ・シティ)らが名を連ねている。
なお韓国メディア『オーマイニュース』は今月7日、代表メンバー発表をうけて「韓国サッカーは今、まさに“欧州黄金時代”を迎えている。 韓国サッカー史上最も多くの選手が欧州の舞台でプレーしており、主要リーグでの成績は過去最高だ」とメンバーレベルの高さを誇示。
「スタメンだけを見れば、欧州プレーする選手の数がはるかに多い日本代表にも劣っておらず、アジア最強を目指す価値がある」と、欧州組の主力選手のみの比較で日本代表に匹敵するとの見方を示していた。