貰ったカニ鍋で食中毒
二十歳前のことです。従兄のT君と大黒ふ頭でカレイやシーバス、メバルなどが爆釣と新聞を見てふたりで即行動。川崎の上州屋さんでイソメや仕掛けを買い、自転車で爆走。14時位に川崎をでて、着いたのは4時すぎ、風も強く小雨も降り始め最悪な状態です。
仕掛けをセットし、近くで買ったホットコーヒーはすでにぬるく、手もかじかんできます。雨に濡れた状態で釣りをやりますが、寒さが半端じゃない。
20時まで頑張りましたが、何も釣れず帰ることに。帰り道にテントを張り、釣りキャンプをやっている、20代半ばであろう3人組の方たちが、ずぶ濡れの自分たちをみて「鍋あるから一緒に食べない?」と声をかけてくれ、テントに行き、温かいお茶とタオルを頂き、本当に感謝しかありませんでした。
鍋が出来たと容器に人数分よそって頂き、みんなで乾杯。カニが、いっぱい入っていたので、二人とも興奮して食べたのを覚えています。
急にお腹の調子が悪くなる
みんなで鍋を完食し、お礼を言い、解散することになり、自分たちは雨の中、自転車を漕ぎはじめ30分くらい経ったときでしょうか?なんかお腹がキュルキュル(笑)。コンビニのトイレ行こうとT君に話をしたのですが、返事がありません。
おかしいと思い、後ろを走っていたT君を見ると顔が何とも言えない顔で、モゴモゴ。よ~く、聞いてみると小さい声で「やばい……やばい……。」と自分に問いかけています。「何が?」と問うと、「腹と……気持ち悪い」と返答が返ってきました。
気持ち悪い!?どっかトイレかコンビニないかな?と必死に探しますが、当時そんなにコンビニはありませんでした。お尻に負担をかけるとすぐにも肛門から○○しそうなので、立ちこぎに(笑)。
コンビニに駆け込む
T君は上も下もやばい状態なので早くしないと大変なことになります。20分ぐらい走り何とかコンビニに、しかしここで問題が…。トイレが男子用一つしかないのでジャンケンで決めることに。ジャンケンは自分が勝ち入ろうとした時、T君が土下座をして「おねがい……。ケンタで。」と言うので譲りました(笑)。
入ったのはいいのですが、なかなか出てきません。自分もお腹がまずくなってきたので、店員さんに事情を説明します。
「女子トイレ借りたいのですが……すいません、カニ鍋食べて食中毒かもしれません。」と言うと「ずぶ濡れですね!大丈夫ですか?」と店員さん。自分は「雨より…、下痢。下痢です。」と言うと「大変っすね!いいっすよ~!」と言います。
家に帰っても体調は戻らず
そこからが地獄のはじまりでした……。家に帰っても下痢は止まらず、夜も眠れずゲッソリ。あれから何回の下痢したのであろうか、次の日まで続きました。
従兄のT君は会社でほぼトイレ状態で、同僚に病院に連れていかれ、点滴を打ち、1日入院したらしいです。あったか鍋を囲んでいるときは幸せだったのに。あれから知らない人の鍋は、お断りしています(笑)。
<荒木清/TSURINEWSライター>