シュミット・ダニエル 写真:Getty Images

 アジアカップの日本代表メンバーから落選したGKシュミット・ダニエル。昨年末にベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)との契約を解除して、日本代表DF渡辺剛擁するKAAヘントへ移籍したが、移籍後にSTVVへの不満をあらわにしているようだ。

 シュミットは2022/23シーズンまでSTVVの正守護神として活躍。今季もベルギー1部リーグ開幕から4試合つづけて先発出場した後、リーグアン(フランス1部)FCメスへの加入が確実とみられていたが、移籍市場最終日に破談。STVVでGK鈴木彩艶に正守護神の座を奪われ、9月以降はリーグ戦で出番がない状況だった。

 その中、ヘントは正守護神を務めていたGKポール・ナルディの長期離脱により、ゴールキーパー確保が優先事項に。エルフスボリ所属GKハウコン・バルディマルソンが獲得最上位候補と報じられたが、昨年12月28日にシュミットの獲得を公式発表している。

 長らくSTVVを支えていたシュミットだが、ベルギー紙『Het Belang van Limburg』のインタビューで「STVVには怒っていましたね。自分の立ち位置について、とても難しい時期がありました」と語った模様。同紙は「シュミットは昨年夏にSTVV残留を余儀なくされ、第4GKに降格していた」と、STVVでの序列低下に触れている。

 なおSTVVのアンドレ・ピントSD(スポーツディレクター)は先月、契約解除してまでシュミットの移籍を認めた理由について「我々はシュミットのプロフェッショナル精神を尊重している。移籍金を確保することが難しく、給与を解放して新戦力を獲得したいと考えている。シュミットは優秀なGKであるだけでなく、模範的な献身性と並外れた粘り強さを証明していた」とコメント。シュミットの振る舞いを称えていただけに、同選手とクラブの間に何らかの相違があったと考えられる。