トルコのエーゲ海地方にひっそりと佇む「シリンジェ村」が、国連世界観光機関(UNWTO)が選ぶ「2023年 ベスト・ツーリズム・ビレッジ」に選出された。
2024年の“初旅”に、多様性と多目的を満たす、魅惑のディスティネーションを選んでみてはいかがだろう。
アジアとヨーロッパを結ぶ“文明の交差点”
2023年に建国100周年を迎えたトルコ共和国は、多様な文明が反映された歴史や古代遺跡、豊かな自然や美食によって、世界中から訪れるツーリストたちを魅了。
2022年には約5,140万人ものツーリストを迎え、世界第3位の観光市場になっているという。
また、地中海やエーゲ海をはじめとした4つの海に囲まれ、アジアとヨーロッパの大陸をボスポラス海峡で結んでいる同国では、数千年にわたる伝統と現代性が共生し、独特の芸術・ファッション・音楽・ガストロノミーが生み出されている。
海抜350mの斜面に位置する美しき小さな村
「2023年 ベスト・ツーリズム・ビレッジ」に選出されたシリンジェ村は、エーゲ海沿岸部の都市・イズミルから、曲がりくねった山道を登った先の、海抜350mの斜面に位置する。
昔ながらの雰囲気が漂う小さな村では、オリーブ畑やブドウ畑、果樹園に囲まれた美しい風景の中に、眺望と自然光を最大限に生かした家々が点在。
そこに住む人々の暮らしは昔と変わらず、農業を営んで羊を放牧したり、庭の果物からジャムやワインを作ったり……。また、数百年前と同様、村を流れる小川の水を飲料水として利用しているという。
そんな村を一躍有名にしたのは、地元の果物のほとんどを使ったという甘いフルーツワイン。また、石造りの邸宅を改装したブティックホテルや、フルーツワインやエーゲ海の味覚を提供するレストランも人気となり、今回の選出につながったという。
温暖な気候も魅力のひとつで、春になると木々が芽吹き、村は“緑のオアシス”へと変貌を遂げ、秋にはまた違った趣になり、冬には暖炉の前でモルドワインを楽しめる。
アルテミス神殿の遺跡まで約8km、古代都市・エフェソスまでは約12kmに位置するシリンジェ村なら、トルコの伝統や美食、奥深さをゆっくりと堪能できるはずだ。
トルコ共和国大使館・文化広報参事官室
(zlatan)