安価で流通するアオナマコ。アカナマコに比べると、硬くて食べにくい。だが、ある方法で軟らかい絶品料理に変身する。「今回はアオナマコのやわらか酢」を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松田正記)
縁起物
ナマコは正月料理のひとつでもあり、「豊作」などの意味がある。見た目が米俵の形をしていることから、「縁起物のナマコを食べると豊作」「豊かになる」といわれるようになったという。
ナマコの種類
九州地方のナマコはアオナマコ、アカナマコ、オニアカナマコの3種類。なかでも高価なのはアカナマコ。軟らかくて、スライスするだけですぐに食べられる。一方、オニアカナマコはあまり食用にされず、アオナマコは硬くて調理しにくいことから、市場に出ても安価。今回はアオナマコを使用する。
採取にはご注意を
たまに釣りをしていて針に引っかかってくることがあるナマコ類。個人で楽しむ目的だとしても、持ち帰ると漁業法的に違法となることがほとんど。くれぐれもご注意を。
下処理
ナマコの処理というと、未知数で難しそうと思われる方もいらっしゃるかもしれないが、実は簡単。
頭と尻をカット(提供:TSURINEWSライター松田正記)
頭と尻を切り、次に腹側を開く。ワタは水道水を当てながら、指でこそぐと簡単に処理できる。
薄切り
下処理後は、できるだけ薄く切る。出刃包丁だと、意外に切れやすい。
出刃包丁で薄くスライスする(提供:TSURINEWSライター松田正記)
霜降り
カットしたナマコは軽く水洗いし、霜降りにする。ここでひと工夫。お湯の代わりに熱いお茶を使うと、風味がよくなるうえ、軟らかくなる。
お茶で霜降り(提供:TSURINEWSライター松田正記)
ただし、「サッと」通す程度。あまり長くお湯(お茶)に漬けておくと、ナマコが溶けてしまう。日本料理で「茶ぶりナマコ」といわれるくらい、高級感がある料理に変身する。口に運ぶ直前に、ポン酢をかけると最高だ。
<松田正記/TSURINEWSライター>