釣り場の排泄物のジンクス
これは自身の生理的現象の話ではなく、道端に落ちている犬の落とし物のことである。釣り場付近を歩いている時など、充分注意しているのだが……。もう十年以上前のキス釣りの時、波止に入ろうとして歩いていたら、ふと、靴の裏が何かを捉えた。
そう、踏んでしまったのである。周辺の大き目の石などに靴の裏をこすりつけるのだが、なかなか取り切れない。かすかな芳香。ところが、この日は良型が連続。クルマのタイヤで踏んでしまった時は結構数が釣れた。こんなちょっとした失敗も、釣運(ウン)に持っていけるようなアングラーでありたいと思う。不潔な話題で大変失礼いたしました。
釣り場は天然の博物館
釣りに出かけると魚だけでなく様々な動植物に出会う。これらは一見釣りと何の関係もないように感じられるが、実はそうでない場合もある。たとえば防波堤に行って足元から海の中を見てみる。転落しない様に注意しなければならないが、実にたくさんの生き物がいるのがわかる。
貝やカニなどに混じって秋口ならカワハギやハコフグなどが姿を見せる。また、冬場1~2月にキスを狙いに行ったとき、防波堤の足元にカゴカキダイやカワハギ、ツノダシなどがいる時は、まだ水温が比較的高めであることの証拠である。キスの活性もあると考えていいだろう。
逆に水温が急に下がったときなど、これらの足元の魚は、姿を見せなくなる。ハゼのミャク釣りのポイントとなる川の河口域では、夏場にかけて水温が上がるにつれて、カニの姿を多く見かけるようになる。これは、シーズンインの目安といえる。
猫やヘビなども同じで、猫が歩いているような日は暖かい日が多いので、冬場でも日並みがよく、午後からの釣果が望める。釣り場は天然の博物館、そこにいる様々な生き物の様子を見ると。意外に釣行のヒントが得られることもある。
<牧野博/TSURINEWSライター>