横浜F・マリノスは、2023シーズン限りでケヴィン・マスカット監督が退任。後任としてスコットランド1部セルティックのコーチであるハリー・キューウェル氏を招へいすることで合意に達したと報じられている。そんな中、キューウェル氏の去就に関するセルティック指揮官の発言内容が、一部で否定的に捉えられている。
キューウェル氏はアンジェ・ポステコグルー前監督やロジャーズ監督の右腕としてセルティックを支え、FW前田大然やFW古橋亨梧ら日本人選手の指導に当たっている。ただマスカット監督退任後に横浜FM行きの可能性が報じられると、スポーツデータ分析会社『スタッツ・パフォーム』のプロデューサーであり、豪州サッカーに詳しいサシャ・ピサーニ氏が27日に「横浜FM行きで合意」とリポート。同氏は26日のスコットランド1部リーグ第26節ダンディーFC戦以降チームから離れており、30日の第27節レンジャーズ戦でも帯同しない予定だという。
英紙『ガーディアン』によると、ロジャーズ監督はレンジャーズ戦の前日会見に出席した際、キューウェル氏について以下のようなコメントを残したという。
「(横浜FM行きは)キューウェルにとって素晴らしいことだ。彼と一緒に仕事ができて本当に良かった。彼はとても誠実で勤勉な男だ。彼の仕事はとてもプロフェッショナルだ。でも、もし監督になるチャンスがあり、それをやりたいと思うのであれば、私が止めることはない」
このコメントからは、キューウェル氏に対するロジャーズ監督の寛大な姿勢が垣間見える。しかしネット上では、一部のファン・サポーターから「なぜロジャーズ監督は引き留めようとしないのか不思議」「そこまで引き留める価値がないということなのか…」などと、セルティック指揮官の発言内容に対する否定的な疑問が沸き起こっている。
現役時代にリバプールでプレーし、オーストラリア代表の一員としてAFCアジアカップやFIFAワールドカップの舞台に立ったキューウェル氏。欧州主要リーグでの指導経験がないだけに、Jリーグの舞台で監督としての手腕が試されそうだ。