ファビオ・カリーレ監督 写真:Getty Images

 V・ファーレン長崎と契約更新したファビオ・カリーレ監督の招へい発表により、日本のファン・サポーターから反感を買っているブラジル2部降格クラブのサントス。川崎フロンターレを退団したMFジョアン・シミッチ獲得の可能性が報じられる中、サントスの会長がカリーレ監督を巡る問題は「解決済み」との見解を示したようだ。

 ブラジル代表FWネイマールの古巣であるサントスは、2023シーズンのブラジル1部リーグを17位で終え、クラブ史上初となる2部降格。一部では、財政面で現有戦力の維持が困難であり、給与削減は必至とみられている。

 カリーレ監督については、長崎が今月4日に2024シーズンの契約更新を公式発表したにもかかわらず、サントスが19日に同監督の招へいを一方的に公式発表。翌日に長崎が「急な状況に困惑」と声明を発表するなど波紋を呼んでいる。

 長崎とサントスの二重契約状態にあるという指摘もある中、ブラジルメディア『Bola Vip』は「日本側は移籍市場におけるサントスの態度を好んでいない」とリポート。

 「長崎は違約金700万レアル(約2億円)を受け取っていないと主張し、カリーレ監督とサントスの合意についても知らされていなかったと主張している。一方、サントスのマルセロ・テイシェイラ会長は『この問題は解決した』と述べている」

 「サントスは2023年10月に、日本の鯉や移民船をモチーフとしたユニフォームを発売するなど、日本に対して愛情を注いでいた。しかし日本側はサントスの態度に恨みを抱いているようだ」と綴るなど、カリーレ監督招へいの正当性を主張している。