荷物が増えがちなキャンプでは、可能な限りコンパクトで高性能なギアが重宝される。例えば焚き火台や調理グリルは、折りたたみ式であったり一台で二役をこなしたりするのが望ましい。
そんな中、アウトドアブランド「AdVent Camp(アドベントキャンプ)」では、福島県の伝統工芸品・大堀相馬焼を活用した「焚き火鉢」を開発した。コンロや七輪、ストーブなど、さまざまな役割をこなすアイテムなので紹介したい。
一つで何役もこなすお役立ちギア「焚き火鉢」に注目!
「AdVent Camp」の「焚き火鉢」とは、前述の通り、バーベキューコンロやミニ七輪、キャンプストーブなど多用途で活用できるアイテム。炭はもちろんのこと、小枝や松ぼっくりも燃料となるため非常時の暖房や調理器具として使える逸品だ。特徴を詳しく紹介しよう。
美味しく食材を調理する「ミニ七輪」として活用
同商品は、内部に空気や水分の通り道を設けた鉢となっている。
例えば、中に水を入れ、燃料に炭を使えば、炭火と水蒸気で食材を美味しく調理することが可能に。炭火で熱せられることで底に張った水が蒸発し、二次燃焼用の穴から高温の水蒸気が噴き出して食材をふっくら仕上げる。魚などの食材を焼けば、中はふわふわ、外はパリパリの仕上がりに。遠赤外線効果で焼き色もキレイだ。
なお、底に水を張るメリットは他にも。「焚き火鉢」をこのように活用すれば、底の温度が100度以上にならないため、テーブルの上でも焼き物を楽しめる。「AdVent Camp」によると、鉢の底の温度は食材を焼いている最中であっても手で触れるほどだという。
「焚き火台」にしてコンロやストーブ代わりに!
炭でなく薪を入れれば焚き火台に早変わり。上部から火が噴き出すため、調理ツールや網などを乗せれば火力が必要な調理にも取り組める。強力に燃焼するため、ヤカンなどを乗せれば短時間であっという間にお湯が沸く。
また、クローズドな構造となっているのも鉢ならでは。風の強い日に使っても、灰や火の粉が過度に飛び散る心配がない。
最後に、同商品は“メイド・イン・福島”の品だ。
かつて大堀相馬焼を多く手がけることで知られた浪江町は、原発事故の影響で10年以上経った今でも帰還困難地域に指定されている。アウトドア愛好者に向けて誕生した「AdVent Camp」の「焚き火鉢」は、福島の人々も元気づけてくれる逸品であると言えるだろう。
(IKKI)