ジョアン・シミッチ 写真:Getty Images

 V・ファーレン長崎と契約更新したファビオ・カリーレ監督の招へい発表、FWルーカス・ブラガの清水エスパルス移籍“先行”発表で物議を醸しているブラジル2部降格クラブのサントス。鹿島アントラーズでプレーしていたMFディエゴ・ピトゥカにつづき、今度は川崎フロンターレを契約満了により退団したMFジョアン・シミッチの獲得に動いているという。

 シミッチは2019年2月にセリエA(イタリア1部)アタランタから名古屋グランパスへ完全移籍。名古屋で2年間プレーした後、2021シーズンから川崎に在籍。2023シーズンはリーグ戦20試合でスタメン出場も、9月以降は大半の試合でベンチスタートに。ラストマッチの天皇杯決勝・柏レイソル戦でも33分間のプレーにとどまると、決勝翌日に2023シーズン限りでの退団が正式決定していた。

 同選手の去就を巡っては、中国メディア『新浪』が17日に上海海港行きの可能性を報道。「外国籍選手がリーグで力を発揮できていない」と問題点を指摘した上で「上海海港はシミッチに接触している」と伝えていた。

 しかし本人は米メディア『ESPN』のインタビューで「家族や代理人と話し合った結果、日本でのサイクルは終わったと思っている。一番の選択肢はブラジルに戻ることだね」と母国復帰を示唆。するとサントスの専門サイト『Meu Peixao』は27日に「サントスは日本で5年間プレーしたシミッチと、1年契約で合意間近だ」とリポート。同じく中盤センターを本職とするピトゥカとポジション争いを演じる可能性が浮上している。

 ブラジル代表FWネイマールの古巣であるサントスは、今季序盤から成績が振るわず、8月はじめに2部降格圏の17位に転落。10月27日の第29節コリチーバ戦で勝利した後は2勝4分と立ち直りの兆しを見せていたが、先月29日の第36節フルミネンセ戦からまさかの3連敗。今月6日の最終節で敗れたことにより、残留圏の16位バイーアから勝ち点1差の17位に転落してシーズン終了。クラブ史上初めて2部降格という結果に終わった。