シュミット・ダニエル 写真:Getty Images

 ベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)所属の日本代表GKシュミット・ダニエルには、一部でFC町田ゼルビアからの関心が取りざたされていた。しかし今月27日までに、日本代表DF渡辺剛擁するKAAヘントへのフリー移籍が確実になったと現地で報じられている。

 シュミットは昨季までSTVVの正守護神として活躍。今季もベルギー1部リーグ開幕から4試合つづけて先発出場した後、リーグアン(フランス1部)FCメスへの加入が確実とみられていたが、移籍市場最終日に破談。STVVでGK鈴木彩艶に正守護神の座を奪われ、9月以降はリーグ戦で出番がない状況だった。

 一方、ヘントは今季リーグ戦10試合でスタメン出場していたGKポール・ナルディが長期離脱中であり、今季中の復帰は絶望的。控え1番手だったGKダビー・ローフが、11月以降リーグ戦全試合でスタメン出場しており、バックアッパーの確保を目指していた。

 ベルギー紙『Het Belang van Limburg』によると、ヘントは当初エルフスボリ所属GKハウコン・バルディマルソンの獲得を目指していたが、移籍金が高額すぎると判断。ターゲットをシュミットに切り替えたという。

 そしてシュミットは今月下旬にヘントのメディカルチェックを通過。28日にもSTVVとの契約解除が公式発表される見通しであり、移籍金ゼロでヘントへ加入するとのこと。『Het Belang van Limburg』は「STVVは所属選手の給与名簿から大幅な賃金を削除する」と、シュミットがSTVVで高額年俸を受け取っている可能性もあわせて伝えている。

 ヘントは渡辺の活躍もあり、今季ここまでリーグ戦20試合を終えて10勝8分2敗。首位のユニオンSGから勝ち点10差の3位につけている。

 なお『Het Belang van Limburg』は同クラブの補強計画について「アフリカネイションズカップやアジアカップ出場資格のある選手もいるが、ゴールキーパー確保は別の優先事項だ」としている。9月の欧州遠征を最後に日本代表から遠ざかっているシュミットは、アジアカップでも代表メンバーから外れるという見立てだ。