トライアンフ Bonneville Bobberの車種プロフィール

2017年に登場したBonneville Bobberは、ボンネビルシリーズにおいて車体の付加装備をそぎ落としたシンプルさが特徴であるボバースタイルを設定したモデル。ボンネビルの名の通り、1200cc水冷2気筒エンジンを搭載したボンネビルT120をベースにサドルシート、幅広のフラットバーハンドル、クラシックなリアまわりデザインを採用している。

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バイクインプレ

車両の特徴

車体サイズは全幅800mm、全高1025mm、シート高690mm、ホイールベースは1510mmで、車両重量は243kgとなっている。

キャスター角は25.8度で、タイヤサイズはフロントが全体的にかなりクラシカルな印象を強調する19インチとリアが16インチで、前後ともにスポークホイールを採用。前後ブレーキともにシングルのディスクブレーキを採用しており、キャリパーはNISSIN製だ。

エンジンは水冷4ストロークSOHC4バルブの並列2気筒エンジンを搭載。
ボアストロークは97.6mm×80mm。圧縮比は10で最高出力は77PS/6100rpm、最大トルクは106Nm/4000rpm。

特徴的なデザインとして空冷エンジンを模したフィンが深く鋳込まれているほか、クランク周りのカバー類も昔の別体式のトランスミッションのデザインテイストを踏襲しているようだ。

ラジエーターはクラシカルな空冷エンジン的な雰囲気を損ねない薄いラジエターを採用し、さらにはホースを一カ所から出すなどかなり配慮されている。またインジェクションのデザインも昔のキャブレーターを模倣したデザインを取り入れた「キャブレター風のインジェクションカバー」になっている。

マフラーはかなりのショートマフラーを採用。またリア周りの印象として、実際にはスイングアーム方式でありながらも一見するとリジットサスのような外観になっているのもおしゃれなポイント。

シートは完全な1人乗り仕様で、すぐにリアフェンダーとなっており荷物の積載性はほとんど考慮されていないので、ロングツーリングするには工夫が必要だ。ショックアブソーバーはシートの下にスッキリと格納されている。シートは前後に位置調整が可能だ。

走り

メーターパネルの内側液晶部分には回転数が表示できるようになっており、数字表示なので回転上昇の感じはわからないものの、回転数が表示できるのは機能としてはいいと思う。

そして特徴的なのはバーエンドに搭載されたミラー。そんなにハンドルバーからはみ出しているわけではないので、邪魔にならないといえば嘘になるが、市街地走行でもそれほど気にはならない。シンプルな丸型なのでミラーが見やすいというのも好感が持てるポイント。

さっそくエンジンを始動して走り始めると、やはりパワーがすごい!! ドラッグレーサーのように感じてしまうほど、瞬発力も加速力も鋭い。

トライアンフのパラレルツイン並列2気筒エンジンの中でも排気量が大きい方のライン1200CCあるということで、アイドリングしているときの感触、大排気量エンジンらしいフィーリングが結構強く感じられた。900ccのエンジンはもう少しマイルドだったが、1200ccは振動が大きいという意味ではなくて、「ライダーの足の間で大きなクランクが回転している」というフィーリングが強かった。

驚いたのがデザイン性重視と思っていたシングルシート。加速時にライダーをシートの後方に置いてきぼりしないように着座位置をホールドしてくれていたのだ。

ハンドリングは、フロントフォークが寝かせ気味のモデルながらハンドルに癖もなく、ライダーのイメージした通りに素直に曲がってくれるといった印象。

足着き性がとてもいいので、なんの不安もなくUターンなどもでき、エンジンが極低速からかなりトルクフルなのでエンストの気配なども一切ないという感じ。

まとめ

鋭い加速ながら、低速域では扱いやすくドコドコッというクルーザーらしい鼓動と乗り味も楽しめ、ライダーの着座位置が低いので、あまり恐怖を感じることなく、低い位置からライダーが車体を倒すことになるので、結構思い切って車体をバンクさせることもできる。

不安なく乗れて、スロットルの開け閉めという操作が純粋に楽しく思えるような、そういう鼓動感を持ったマシンだった。乗っていてシンプルに楽しい!! 

※当記事は動画「MOTO BASIC」協力のもと、モトメガネが編集構成したものです。