平川怜 写真:Getty Images

 ロアッソ熊本所属のMF平川怜には、ジュビロ磐田、東京ヴェルディ、ポーランド1部グールニク・ザブジェからの関心が一部で報じられている。この報道を受けて、ポーランドでも同選手への注目度が高まっている模様。2022/23シーズンに在籍していた日本代表MF奥抜侃志がドイツ2部ニュルンベルクで成功していることが、平川のポーランド移籍を後押しするという。

 現在23歳の平川は、FC東京の下部組織出身。同クラブのトップチームではほとんど出場機会を得られず、鹿児島ユナイテッドFCや松本山雅FCへ期限付き移籍した後、昨年8月に熊本へ完全移籍により加入した。熊本加入から1か月後にレギュラーを掴むと、2023シーズンはキャプテンを任せられる中、リーグ戦39試合でスタメン出場。天皇杯でも全5試合で先発出場するなど、ベスト4入りに大きく貢献した。

 そんな平川の移籍先候補として報じられているグールニクは、直近数年間で日本人選手を次々と獲得。昨年夏に大宮アルディージャから期限付き移籍により加入した奥抜は、元ヴィッセル神戸所属選手のFWルーカス・ポドルスキとともに主力選手として活躍していたほか、川崎フロンターレ下部組織出身のMF横田大祐が在籍。今年8月には興國高校FW宮原勇太の加入が決まっている。

 ポーランドメディア『iGol』は、「奥抜の成功を受けて、グールニクはJ2リーグでの模索を続けている」という見出しのもと、平川の去就を特集。年代別の日本代表でプレーした実績を紹介した上で「日本でのキャリアの大半は、J2やJ3でプレーしてきた。特筆すべきは、彼がまだ23歳と若く、将来性のある選手だということだ」と、平川の成長を期待している。

 またJ1クラブとの争奪戦を制する可能性については「磐田や東京Vもオファーを提示しているみたいだが、グールニクのオファーがこの日本人選手にとって最も魅力的なものであるかもしれない。確かに年俸面でJ1クラブには劣るが、グールニク所属選手のクオリティはJ1クラブと大きく変わらないはずだ」と指摘。

 「非常に大事なことは、グールニクがここ最近、日本人を含む多くの国籍のサッカー選手が欧州でプレーを続けるための素晴らしい窓口になっているということだ」と、グールニク経由でのステップアップ移籍が可能との見方を示した。