クロアチア1部ディナモ・ザグレブは、今年7月に北海道コンサドーレ札幌からMF金子拓郎を期限付き移籍により獲得。ベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)所属DF橋岡大樹への関心が取りざたされる中、川崎フロンターレ所属MF脇坂泰斗の獲得を確実すると現地で報じられている。
クロアチアメディア『index』は21日に「ディナモがJリーグ最高の選手を連れてくる?」という見出しのもと、脇坂獲得の可能性を特集。これによると、ディナモはすでに川崎と交渉しており、移籍金150万ユーロ(約2億3000万円)の支払いを求められている模様。同選手と川崎の契約期間は2025年1月まで残っているという。
また同メディアは「MLS(アメリカ・メジャーリーグサッカー)や中東の複数クラブが脇坂の獲得を望んでいるが、彼はすべての日本人選手の主な目標である欧州挑戦を望んでいる。ディナモに対して法外な年俸を要求することはなく、ディナモの基準からすれば平均的な契約となるだろう」と、選手サイドの意向もあわせて伝えている。
ディナモへ加入した金子は、シーズン開幕当初こそ出場機会に恵まれなかったものの、9月末に行われた国内カップ戦で移籍後初ゴールをきっかけに出場機会を確保。今月4日に行われたクロアチア1部リーグ第17節のNKスラヴェン・ベルポ戦で2アシストをマークするなど、今やディナモ攻撃陣に必要不可欠な戦力となっている。
この金子の活躍もあり、同選手の獲得を勧めたとされるダリオ・ダバツ氏がディナモのチーフスカウトに就任。2006年8月から2008年5月までミハイロ・ペトロヴィッチ監督のもとサンフレッチェ広島でプレーし、引退後はFW原大智(現京都サンガ)やMF新井晴樹(現セレッソ大阪)のクロアチア移籍を手掛けた人物であるだけに、さらなる日本人選手の獲得が予想されている。