欧州トヨタが電気自動車のコンパクトSUVのコンセプトモデル「アーバンSUVコンセプト」を公開。BセグメントのコンパクトなSUVスタイルに、新世代トヨタを象徴するハンマーヘッドのフロントフェイスや新造形のリアスポイラーなどを採用。パワートレインにはFWDとAWDの駆動方式、小容量と大容量のバッテリーパックを設定。欧州市場では2024年内に市販モデルを発表予定
トヨタ自動車は2023年12月4日(現地時間)、ベルギーのブリュッセルで開催した毎年恒例のイベント「Kenshiki(見識)」フォーラムにおいて、電気自動車のコンパクトSUVのコンセプトモデル「アーバンSUVコンセプト(Urban SUV Concept)」を初披露した。
トヨタは2026年までに6車種のBEV専用モデルを導入する計画で、さらに2035年までにはZEV(ゼロ・エミッション・ビークル)のみを提供し、2040年までには完全なカーボンニュートラルを実現するという目標を掲げている。今回公開されたアーバンSUVコンセプトは、その一環として開発したBセグメントの電動コンパクトSUVのプロトタイプモデルだ。
エクステリアは力強いショルダーラインと厚みのあるフェンダーを組み合わせたSUVスタイルを基調に、新世代トヨタを象徴するハンマーヘッドのフロントフェイスやルーフラインと連なる2分割タイプのリアスポイラー、空力特性を高めるアンダースポイラー、印象的な造形のリアコンビネーションランプと左右のランプをつなぐライトバーなどを配して、精悍かつ先進的なルックスを創出。足もとには空力特性を高めた新デザインの20インチアルミホイールと235/50R20タイヤを組み込んだ。また、前後の短いオーバーハングや大きなキャビンルームおよびロングホイールベースなどによって、優れたパッケージングを実現する。ボディサイズは全長4300×全幅1820×全高1620mmと、ヤリスクロスより一回り大きいディメンションに仕立てた。
インテリアについてはロングホイールベースと駆動用バッテリーの床下配置を活かした広いキャビン空間に、必要に応じて乗員または荷物のスペースを優先するよう簡単に調整できるフレキシブルな機構を採用。先進システムやサステナブルなマテリアルも豊富に組み込むという。
パワートレインに関しては、フロントアクスルにモーターを配するFWDと前後アクスルにモーターを搭載するAWDの駆動方式をラインアップ。また、駆動用バッテリーは都市部での使用をメインに据えた小容量タイプと、ファーストカーとしてのニーズにも対応する大容量タイプのバッテリーパックを設定。市販時には、最新の先進安全運転支援システムやコネクティッド機能なども組み込む予定である。
なお、トヨタはアーバンSUVコンセプトをベースとする市販モデルを、2024年内に欧州市場で発表すると予告している。
提供元・CAR and DRIVER
【関連記事】
・「新世代日産」e-POWER搭載の代表2モデル。新型ノートとキックス、トータルではどうなのか
・最近よく見かける新型メルセデスGクラス、その本命G350dの気になるパワフルフィール
・コンパクトSUV特集:全長3995mm/小さくて安い。最近、良く見かけるトヨタ・ライズに乗ってみた
・2020年の国内新車販売で10万台以上を達成した7モデルとは何か
・Jeepグランドチェロキー初の3列シート仕様が米国デビュ