沖縄の酒造所・瑞穂酒造は、洋酒専門酒販店の千雅社と酒類情報メディア「LiquorPage(リカーページ)」が主催する、国産ジンの造り手が一つの蒸溜所に集結し、交流しながら新たなジンを造る企画「DistiRally NEXT 2023」のホスト蒸溜所を担当。

今回限りのオリジナルジン「ORI-GiN1848 DistiRally NEXT 2023」を製造し、11月より数量限定にて販売を開始した。

造り手たちが切磋琢磨できる「DistiRally NEXT」

近年、ジンの世界的人気に後押しされ、日本でも国産ジンが増え続け、多様なバックグラウンドの造り手が台頭している。しかし日本では、造り手同士が関わり合う機会がなかなか生まれない。

そうした状況の中、ジンの造り手たちがともに切磋琢磨できる環境を築けるようにと、千雅社と「LiquorPage」により企画されたのが「DistiRally NEXT」だ。同企画には、ジンの造り手たちが一つの蒸溜所に集い、お互いの知見をシェアし、手を取りながら日本のジンの未来に繋げていくという意図がある。

今回は、全国各地から19の国産ジンの造り手が沖縄の瑞穂酒造に集結。交流を深めながら、それぞれが持ち寄ったボタニカルを用いて、今回限りの特別なジンを製造した。

参加した造り手は、沖縄の瑞穂酒造、宮崎の尾鈴山蒸留所、長野の養命酒製造、鹿児島の小正醸造・薩摩酒造・若潮酒造、奈良の大和蒸留所、熊本の高田酒造場、東京の虎ノ門蒸留所・HOLON・エシカル スピリッツ・深川蒸留所、佐賀の楠乃花蒸溜所、神奈川の横浜ベイブルーイング、新潟の越後薬草、静岡の沼津蒸留所、石川のAlembic蒸留所、京都の舞輪源蒸留所、沖縄 千葉のいずみや酒店だ。

唯一無二の個性と共生・和を感じるエスニックなジンが完成

開催当日は、瑞穂酒造にてジンの製造についてのセミナー・交流会を実施。実際に参加者らが持ち寄った、個性豊かなボタニカルの香りをチェックしたり、参加者が手がけるジンを飲み合ったりしながら交流を深めた。

今回製造されたオリジナルジンのテーマは「個性と共生」「和とエスニック」。そして沖縄らしく「チャンプルー=文化をミックス」だ。

瑞穂酒造は、ベースとなるスピリッツとして、沖縄の黒糖を原料とするラムを使用。それに、参加者が持ち寄った各ボタニカルを本人たちの手で漬け込み、その後蒸溜。まずは、ボタニカルスピリッツを製造した。

その他、同じく黒糖ラムのスピリッツにジュニパーベリーを漬け込んで蒸溜した、ジュニパーベリースピリッツを製造。これら2種類の原酒を活用し、度重なるブレンド試験を経て、唯一無二となるユニークなジン「ORI-GiN1848 DistiRally NEXT 2023」が完成した。

そのテイストは、パンダンリーフやカフィアリーフによる、ハーバルでエキゾチックなトップノート。バターミルクからなるミルキーなミドルノート。和の柑橘類などのシトラスでビターなアフターが共存し、非常にユニークな香味を感じさせる。ベーススピリッツであるラムとピーチパインが、ほのかにトロピカルな印象も与える。

「ORI-GiN1848 DistiRally NEXT 2023」は、20種もの風味が異なるボタニカル由来のフレーバーが、時間経過とともに相互に現れる非常に個性的なジンだ。

飲み方については、まずはストレートやオンザロックで試してほしいという。また、ソーダ割のほか、ココナッツミルク、アーモンドミルクといった乳製品との相性も良いとのことなので、色々な飲み方を楽しんでみよう。

ORI-GiN1848 DistiRally NEXT 2023
内容量:500ml
アルコール分:48%
価格:3,960円(税込)

(高野晃彰)

※参加した造り手には、今後ジンを発売する予定の造り手も含まれる