ハンジ・フリック監督 写真:Getty Images

 今年9月の国際親善試合で日本代表「森保ジャパン」に1-4と敗れ、ドイツ代表監督を解任されたハンジ・フリック氏。現在もフリーの身であるが、浦和レッズなどJリーグクラブからのオファーを拒否した可能性が報じられている。

 ドイツ誌『ビルト』は20日、フリック氏の去就を特集。これによると、同氏はドイツ代表監督解任後に股関節の手術を受けており、現在はリハビリに励んでいるとのこと。「フリックは来年夏から監督業を再開するつもりだ」とした上で、今年中に現場復帰しない理由を以下のように綴っている。

 「フリックは代表チームではなく、クラブを指揮することに魅力を感じている。ここ数カ月間、ドイツ国内外から複数のオファーが届いたが、彼にとって適切な選択肢はなかった」

 「現場復帰の噂が最初に流れたのは今月はじめだった。もう一人の元ドイツ代表監督ヨアヒム・レーヴとともに、浦和レッズの次期監督候補と噂されていた。しかし、このような憶測は現実のものとはならなかった」

 現在FIFAクラブワールドカップを戦っている浦和は、今月8日にマチェイ・スコルジャ監督の後任としてスウェーデン1部BKヘッケンFF指揮官のペル・マティアス・ヘグモ氏を招へいしたと公式発表。この発表直前に、一部で元ドイツ代表監督2名の浦和行きが噂されていた。

 フリック氏はドイツ代表アシスタントコーチとして、2014年のブラジルW杯で優勝。2019年にバイエルン・ミュンヘンのアシスタントコーチに就任すると、同年11月にニコ・コヴァチ監督の後任として暫定監督に。ボルシア・ドルトムント戦で4-0と勝利したことにより、正式にバイエルンの監督に就任すると、2019/20シーズンにブンデスリーガ、DFBポカール(ドイツ国内カップ戦)、UEFAチャンピオンズリーグの3冠を達成。華々しい実績を残したが、翌2020/21シーズン限りで退任。2021年5月にドイツ代表監督に就任したが、カタールW杯でグループリーグ敗退に終わるなど、結果を残せなかった。