VERSYSーX 250は、ニンジャ250系の250ccパラレルツインエンジンを搭載したマルチパーパスモデルとして、2017年4月に発売されました。カワサキの250ccマルチパーパスとしては1990年に発売されたKLEアネーロ以来となります。ABS、パニアケース、エンジンガード、ハンドガード、センタースタンドなどを搭載しており、どちらかと言えばロード向け。ロングツーリングが楽しくなるモデルです。
VERSYSーX 250の車種プロフィール
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2017年4月に発売されたVERSYSーX 250は、マルチパーパスモデルの草分け的存在です。こうしたタイプのバイクは、1980年代にホンダとヤマハが、90年にカワサキにより発売されましたが、何れも時代が早すぎたのか、あっという間に消滅しました。オフロードバイクのような姿をしていますが、荒れた道を走るのは苦手。ニンジャ250系の250ccのエンジンを搭載しており、冒険的な気持ちでロードを走るのが似合う一台です。
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バイクインプレ
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今回レビューするのは、カワサキのVERSYSーX 250 ツアラーです。このモデルは近年流行りの小型アドベンチャーツアラーです。かなり早い段階でデビューしたので、多くの方はその存在をご存知でしょう。
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このモデルの外観を眺めます。このモデルは上級グレードでロングツーリングバージョンのツアラーということで、パニアケースが標準装備となっています。そのせいもあってか、250cc クラスとしては信じられないぐらい立派な車格を誇っています。
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まずはエンジンから見てみましょう。水冷4スト2気筒DOHC4バルブ 排気量248cc、最大出力33ps/11500rpm、最大トルク2.1kg-m/10000rpmです。お気づきの方も多いと思いますが、カワサキが熟成を重ねてきた並列2気筒エンジンを採用しています。
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メインフレームがカバーされているのでよく見えませんが、バックボーンフレームを採用しています。おそらくエンジンを車体の強度メンバーとして使う構成になっていると思われます。
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フロントには正立式のテレスコピックフロントフォークを採用しています。アウターチューブインナーチューブは見た目上もかなり太さがあり、剛性感に配慮した設計になっています。リアサスペンションは、スイングアームとモノショックが組み合わされています。リンク式を採用するなど、コストがかかった設計であることが分かります。
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前後ブレーキは、フロントは大型のローターを持つシングルディスクブレーキを採用しています。キャリパーはNISSIN製の片押し2ポッドです。このモデルは ABSが標準装備ということで、ABS のセンサー高度なども見えます。リアブレーキもフロント同様のシングルディスクブレーキと、片押し2ポットピンフライド方式のキャリパーを採用しています。タイヤは前後ともにチューブタイプのデュアルパーパスを採用しています。
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タンクの形状はカウルと一体化しており、容量17 リットルとツアラーらしく大型です。フロント周りの外観上の特徴としてアドベンチャーツアラーらしく、大型で高さのあるスクリーンが装備されており、ウィンドプロテクション効果が期待できます。なお、フォグランプは標準装備ではなくオプションです。
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アドベンチャーツアラーということでハンドル周りにはナックルガードも見えます。装備品の中で最も重要なのが、左右のパニアケースではないでしょうか。イグニッションキーで開閉ができるようになっています。
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サドルバックの各容量は3kgで、パニアケースとしてはやや少なめです。中央部分が絞り込まれた形となっているので、大型のパニアケースより使い勝手は劣るかもしれません。パニアケースがステーにネジ止めされており、簡単に取り外すことができません。
足つき
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シート高は815mm。高さはありますが、サスが沈み込むことやスリムな形状なため、ロードスポーツ並みの足つきを確保しています。そうは言っても結構高さがあるので、人によっては厳しいかも知れません。車格は全長×全幅×全高が、2170×940×1390mmと大柄。車両重量は183kgですが、荷物を積むと結構な重量になりそうです。シートの着脱はスムーズで、使い勝手が良さそうですね。座り心地は硬めに感じられますが、ロングツーリングに出た時にシートが柔らかすぎるよりはこの方が疲れは少ないのかも知れません。
走り
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街を走っていても、「かなり大きなバイクに乗っている」という実感が強いモデルです。低回転域ではエンストとは無縁というぐらい粘ってくれますが、トラクションはやや薄く感じます。比較的高回転型のエンジンなのかも知れません。スロットルを少し開けたぐらいでは、大柄かつ車高の高い車体を瞬時に安定させることは困難です。慣れの問題ですが、狭い街中で Uターンさせたり、もしくは交差点で左折したりする場合、しっかりとスロットルを開けてエンジンの回転数を比較的高めに持っていくことが求められるでしょう。
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アドベンチャーモデルのため、アイポイントは高い位置にあります。こうした大柄なバイクは足つき性が問題になることもありますが、実際に走り始めてしまうと、かなり遠くの方まで見渡せるので、安全にも貢献するライティングポジションなのではないかと感じました。
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VERSYSーX 250は、冒険心を秘めた大人のためのモデルです。オフロードバイクの姿を持ちながらロングツーリングもこなす。買って後悔しない一台と呼べるでしょう。
※当記事は動画「MOTO BASIC」協力のもと、モトメガネが編集構成したものです。