ファビオ・カリーレ監督 写真:Getty Images

 V・ファーレン長崎は今月4日、ファビオ・カリーレ監督と2024シーズンの契約を更新したと公式発表。しかしブラジル2部降格クラブのサントスが、19日にカリーレ監督の招へいを発表。長崎とは契約解除金の支払いについて合意に達したという。

 今年夏以降、複数回にわたりサントス復帰の可能性が報じられていたカリーレ監督。9月にはサントスと監督サイドが交渉しており、本人もサントス行きに前向きであると、ブラジルメディア『グローボ』が伝えていた。

 長崎との契約更新により、残留に向かっているとみられていたが、『グローボ』は18日になって「サントスは長崎との交渉がここ数日で進展。カリーレ監督招へいに近づいている」とリポート。2部降格により財政状況が厳しいサントスは、契約解除金の150万ドル(約2億1000万円)の支払い方法を巡って長崎と交渉を続けていたが、支払い方法でもクラブ間合意に達したという。

 するとサントスは19日にカリーレ監督と単年契約を結んだと公式発表。クラブの発表によると、同監督との契約には1年の契約延長オプションが盛り込まれているという。

 サントスは今季序盤から成績が振るわず、8月はじめに2部降格圏の17位に転落。10月27日の第29節コリチーバ戦で勝利した後は2勝4分と立ち直りの兆しを見せていたが、先月29日の第36節フルミネンセ戦からまさかの3連敗。今月6日の最終節で敗れたことにより、残留圏の16位バイーアから勝ち点1差の17位に転落してシーズン終了。クラブ史上初めて2部降格という屈辱を味わっている。

 2023シーズンのJ2リーグで7位と、J1昇格プレーオフ出場圏外に終わった長崎。指揮官の突然の退任により、今後は監督、コーチ人事に注目が集まる。