鹿島アントラーズは2023シーズン終了後に、岩政大樹監督の退任を公式発表。一部でFC町田ゼルビア元監督のランコ・ポポヴィッチ氏が後任候補だと報じられていたが、同氏は今月18日までにセルビア1部FKヴォイヴォディナ・ノヴィサドの指揮官を退任し、鹿島行きがほぼ確実になったという。
ポポヴィッチ氏は2006年にミハイロ・ペトロヴィッチ監督のもと、サンフレッチェ広島のアシスタントコーチを担当。2008年にセルビア1部FKスパルタク・スボティツァで監督としてのキャリアをスタートすると、2009年に再来日。大分トリニータ、町田、FC東京、セレッソ大阪で指揮を執った。
そして2014年6月のC大阪監督解任後はスペインやタイ国内クラブで監督を務めたが、2020シーズンにJリーグ再挑戦。町田を3シーズンにわたり率いたものの、J1昇格を果たせず2022シーズン終了後に退任。半年以上にわたる無所属状態を経て、今年8月にヴォイヴォディナの監督に就任している。
そのヴォイヴォディナは2023/24シーズンのセルビア1部リーグ戦で8勝4分6敗と、首位クラブから勝ち点18差の5位。UEFAヨーロッパカンファレンスリーグでは、予選2回戦で姿を消している。
そんな中、セルビアメディア『dnevnik』は18日に「ポポヴィッチはヴォイヴォディナの指揮から離れた。2018年のAFCチャンピオンズリーグ優勝クラブである鹿島へ行くことになった」とリポート。これによると、ポポヴィッチ監督は今週はじめにクラブスタッフや選手たちに退団の意向を伝えた模様。ヴォイヴォディナは同監督との契約を2024年7月1日まで残していたことから、鹿島から違約金を受け取る見込みだという。
なおポポヴィッチ氏は昨年11月、ドイツ誌『キッカー』のインタビューで町田監督就任直前の出来事を回顧。2019年10月に『株式会社サイバーエージェント』が町田の経営権を取得したことに話題が及ぶと「サイバーエージェントが新しいプランを掲げて人材を提供するのはいいんだ」
「だけどガンバ大阪が(私の招へいに)興味を示していただけに、クラブ幹部が私をG大阪に行かせなかったことが残念だったよ」と、宮本恒靖の後任としてG大阪監督就任の可能性があったことを明かしている。